Eno.457 保浦栄恵

8日目:保浦栄恵は帰還した

通りすがりの船のじいさんの言葉通り、「元の場所へ帰りたい」と願った保浦栄恵は、気付けば自宅に帰っていた。
金銀財宝、石像、荷車などなどと共に。

まだ自分は夢の中にいるのかと疑ったが、抓った頬は痛かった。

ずっと大切に持っていたスマホですぐに日付を確認する。
ライブの2日前だ。

とりあえず持ち帰ったお宝の手入れをして、これらを高く買い取ってくれる店を探しつつ、ライブまで時間を潰そう。
保浦栄恵はVTZのライブビデオを鑑賞しながら、当面の行動を決めたのだった。