Eno.297 ハイウェイマン

highwayman 2

一緒に領主軍でやってきた連中、同じように敗戦で行き場を失ってこちらを頼ってきた軍兵、降参してきた賊、訓練を受けた村の民兵、嵐の中強行して荷をおじゃんにし、帰るに帰れなくなった隊商とその護衛の一団。

一緒に一戦交えてもいい、と言ってくれた連中が、装備を整え小集団で潜み、自分は本隊を率いて、傭兵の進路となる橋の出口で待つ。

先制攻撃を挨拶とする事も考えたが、極力傭兵達とは逆をして勝ちたかった。
人数差もついていて、相手はそれを把握していそうにない。優位性は既に十分あった。

西国流の礼をして、代表数人が前に出ていくらか言葉を交わす。ぶつかり合う前の暗黙のルールだ。

『お前ら何者だ。それが何を意味するか分かってんのか!』

傭兵達のリーダーが下馬もせずに言う。

「ここを縄張りにするハイウェイマンだ。
 もちろん理解している。色々置いて行ってもらおうか。」


ハイウェイマン馬上追い剥ぎ!?
 賊が思い上がったもんだな。身の程を教えてやろう!』

「そうさ、ハイウェイマン貴き道の人
 街道の治安を程々に守るのが務めだ!」



代表が下がり、戦いが始まる。