*ズキューン*
ある日、家のポストだとか、枕元だとか、窓際だとか頭のすぐ横だとか、
とにかくそういう、傍にそれは"着弾"する。
何秒も遅れてずっとずっと遠くから、
火薬の破裂する音……銃の発砲音を、轟かせながら。
もしかしたら、ちょっと窓とか割っちゃったかもしれないけど。
それは小さな筒状のカプセルで、先端は銃弾のように尖っている。
カプセルにはオバケと酒瓶のイラストが入っていて、
その先端を弄ってみれば、簡単に開いて。
中からはなんとも安っぽい紙と、ぐにゃぐにゃになった硬めの紙が数枚。
「頑張って狙いましたが、全然違う人の所に届いていたらごめんなさい。
貴方に心当たりがなければ、多分ご近所さん宛てです。」
そんな書き出しで始まった安っぽい紙には、
あのシマで見た酒飲み半幽霊からの言葉が綴られていた。
あんななのに字は妙に綺麗で、整っているのが意外かもしれない。
序文に曰く。
「クビになってましたし葬式も挙げられてました」。
本文に曰く。
「でも大隊長にこっそり雇ってもらえましたし、
なにより前隊長が生きてました!!
今は3人で出張任務に出ています!27人撃ちましたよ」。
あとがきに曰く。
「出張がてら、そばを通ったのでこの手紙だけ送ります。
この任務が終わったらしばらく暇になるらしいので、
また近いうちにお会いしましょう!幽霊船に乗っていきます。
追伸 お酒があるとうれしいです」。
どうやら、なんだかんだ元気にやっているらしい。
あなたがたは、今から考えなくてはならないだろう。
――あなたたちのいる場所に、幽霊船に乗った半幽霊がやってきた時、
周囲にどう説明したものか、と。
最後に。
「追伸その2 同封した写真は、友達にドッキリする時にお使いください」。
そう添えられたぐにゃぐにゃの硬い紙。写真。
ぴらりとめくってみれば、"本物"が写り込んで笑顔でピースしている、
嫌にリアルな心霊写真……半、心霊写真?だったとさ。
背景にはやけに肌色の多い格好の、凶悪な顔をした女と、
6本腕で愉快そうに笑っている、凶悪な顔をした女も写っていて、
ちょっと半幽霊のインパクトが薄くなっているのが、なんとも……
『らしい』ものだった。
とにかくそういう、傍にそれは"着弾"する。
何秒も遅れてずっとずっと遠くから、
火薬の破裂する音……銃の発砲音を、轟かせながら。
もしかしたら、ちょっと窓とか割っちゃったかもしれないけど。
それは小さな筒状のカプセルで、先端は銃弾のように尖っている。
カプセルにはオバケと酒瓶のイラストが入っていて、
その先端を弄ってみれば、簡単に開いて。
中からはなんとも安っぽい紙と、ぐにゃぐにゃになった硬めの紙が数枚。
「頑張って狙いましたが、全然違う人の所に届いていたらごめんなさい。
貴方に心当たりがなければ、多分ご近所さん宛てです。」
そんな書き出しで始まった安っぽい紙には、
あのシマで見た酒飲み半幽霊からの言葉が綴られていた。
あんななのに字は妙に綺麗で、整っているのが意外かもしれない。
序文に曰く。
「クビになってましたし葬式も挙げられてました」。
本文に曰く。
「でも大隊長にこっそり雇ってもらえましたし、
なにより前隊長が生きてました!!
今は3人で出張任務に出ています!27人撃ちましたよ」。
あとがきに曰く。
「出張がてら、そばを通ったのでこの手紙だけ送ります。
この任務が終わったらしばらく暇になるらしいので、
また近いうちにお会いしましょう!幽霊船に乗っていきます。
追伸 お酒があるとうれしいです」。
どうやら、なんだかんだ元気にやっているらしい。
あなたがたは、今から考えなくてはならないだろう。
――あなたたちのいる場所に、幽霊船に乗った半幽霊がやってきた時、
周囲にどう説明したものか、と。
最後に。
「追伸その2 同封した写真は、友達にドッキリする時にお使いください」。
そう添えられたぐにゃぐにゃの硬い紙。写真。
ぴらりとめくってみれば、"本物"が写り込んで笑顔でピースしている、
嫌にリアルな心霊写真……半、心霊写真?だったとさ。
背景にはやけに肌色の多い格好の、凶悪な顔をした女と、
6本腕で愉快そうに笑っている、凶悪な顔をした女も写っていて、
ちょっと半幽霊のインパクトが薄くなっているのが、なんとも……
『らしい』ものだった。