無題
僕はあまりヒトというものが好きじゃなかった。
僕がしたいようにするとき、
生まれるのはだいたい冷笑だからだ。
ヒトというのは冷たく、
しゃべればしゃべるほどバカバカしくなる。
他人を見ていてそう思ったし、
自分を見てそう思っていた。
外なら何をしてもいいかなと思って、
シマにきてから、振る舞いたいように振る舞った。
シマのみんなはそれを笑わなかった。
僕にとって、それはとても不思議な事だった。
目のことしかり、言動しかり。
このシマにはルールとか常識がないから、
みんなそれは“僕”の普通のこととして受け入れてくれるのだ。
受け入れてもらえるのは、みんながはじめましてで、
この狭いシマの中で生きたからだろう。
もしみんなが同じ世界に住んでいて、
同じ常識のもとで生きていたら、
こんなに自然体でいさせてくれることはなかったと思う。
こうして、僕が僕のまま、7日も生きられたのは、幸運だった。
しあわせだった。
僕は現実に帰り、いつも通り過ごすことになるだろう。
少し失敗すれば笑われる世界で。
またシマのみんなに会いたい。
その時ばかりは、僕は僕のままでいよう。
折り返した人生の先、
そんな日がまた1日だけでも来るのなら、
そのために生きることができれば、嬉しいと思う。
願わくば、その機会が
7日よりもちょっと長かったらいい。
---
“明日、朝日が昇ってもいい。”
いまは少しだけだけそう思う。
僕がしたいようにするとき、
生まれるのはだいたい冷笑だからだ。
ヒトというのは冷たく、
しゃべればしゃべるほどバカバカしくなる。
他人を見ていてそう思ったし、
自分を見てそう思っていた。
外なら何をしてもいいかなと思って、
シマにきてから、振る舞いたいように振る舞った。
シマのみんなはそれを笑わなかった。
僕にとって、それはとても不思議な事だった。
目のことしかり、言動しかり。
このシマにはルールとか常識がないから、
みんなそれは“僕”の普通のこととして受け入れてくれるのだ。
受け入れてもらえるのは、みんながはじめましてで、
この狭いシマの中で生きたからだろう。
もしみんなが同じ世界に住んでいて、
同じ常識のもとで生きていたら、
こんなに自然体でいさせてくれることはなかったと思う。
こうして、僕が僕のまま、7日も生きられたのは、幸運だった。
しあわせだった。
僕は現実に帰り、いつも通り過ごすことになるだろう。
少し失敗すれば笑われる世界で。
またシマのみんなに会いたい。
その時ばかりは、僕は僕のままでいよう。
折り返した人生の先、
そんな日がまた1日だけでも来るのなら、
そのために生きることができれば、嬉しいと思う。
願わくば、その機会が
7日よりもちょっと長かったらいい。
---
“明日、朝日が昇ってもいい。”
いまは少しだけだけそう思う。