Eno.34 独占天使みるく

独占天使

船が出港したよ。

こうしている間にも、時間は矢のように過ぎ去っていく。
手元に残った大切な証を握りしめて、また前を向いていこう。

……

あんまりしんみりしたことを書くのは、ミルっぽくないかなー?
じゃあじゃあ、最後にこっそり秘密を話しちゃう。

ミルは悩めるみんな・・・の独占欲から生まれた天使だから、
女の子でも男の子でもないんだ。

いつでもきみの分身で、何よりの味方で、心に寄り添う天使で──。
何時だって、雲の上から街中を見守っているから。

寂しいとき。悲しい感情に呑み込まれそうなとき。
欲しくて、手に入らないなにかを追い求める瞬間。

ミルのことを思い出してくれれば、泣き止むまでずっと隣にいるよ。

だから、大丈夫。


また会おうね。