言いたかったけど、言えなかったこと
長への報告書を書き終え、顔を上げる。
時を超えて蘇った石版、星の記憶、調査船。
わずかに持ち帰った宝。不思議な石。
「……幻術にかかっていた、とか言われそうだな」
こんな報告をしてもあまりいい顔はされなさそうだ。
ため息をついて、目を閉じる。
瞼の奥にはいくつもの光と闇が通り過ぎて、
まだまだ眠らせてくれそうになかった。
「なあ」
「もしも、もしもだぞ」
「俺が本物の、忍者だったとしたら」
「……どうする?」
時を超えて蘇った石版、星の記憶、調査船。
わずかに持ち帰った宝。不思議な石。
「……幻術にかかっていた、とか言われそうだな」
こんな報告をしてもあまりいい顔はされなさそうだ。
ため息をついて、目を閉じる。
瞼の奥にはいくつもの光と闇が通り過ぎて、
まだまだ眠らせてくれそうになかった。
「なあ」
「もしも、もしもだぞ」
「俺が本物の、忍者だったとしたら」
「……どうする?」
「……」
「なんて、な」