Eno.64 満つ島 彩絵

きっといつか、今日みたいな晴れの日に



あたしは残念ながら、ときどきいる"選ばれたひと"みたいな、
魔法の才能には恵まれていなくて。
ほんとうにただの女の子で、何の力もないけれど……


そうだったらいいなって。
そうなって欲しいなって。
ううん、
絶対そうなるんだ!って、そう願うことにする。


ねえ、また会いましょうね。
理由なんてなんだっていい。
顔を見たくなったって、わらって。
元気か気になっただけだって、それでいいの。



遠い遠い世界でも、本来交わらないものだったとしても、
遠くないいつか、断絶の壁をこえて──
なつかしいその温もりに、触れられる日を。

あたし、楽しみにしているから。