Eno.460 カミラ・T・N・ノーグ

私の

親愛なる私の友人へ

この手紙が届いているのなら、私は今、無事に帰ってきていると言えましょうか。

私は7日間いろいろありまして、無人島にいましたの。
そこには私と同じように流れた人や生き物がたくさんいましてよ。
最初はあの方に騙された!早く脱出せねば!なんて思っていましたが今は全然思えなくて。
なにより、無人島で食料や水を確保するのが大変でそう思う余裕がなくなりましたの!ふふ、おそろしいですよね。

ですが、彼らのおかげで私は脱出することができましたの。
彼らには感謝しかございません。
いつか、どこかで、私が大海原を駆けて彼らに会う機会があったら。
彼らに私の自慢の品を送りつけてやりたいですわ!


…あぁ、それと。
あの方についてのお話は、知り合いから聞きました。

私にあんなことをしたのは、その時、私を遠ざけたかったそうで。
あの方が、魔女の処刑に携わっていたこと、それが失敗に終わったことでかなり厳しい処分をされたことを。

私を巻き込みたくなかったが故なのでしょうね。…でもそれにしたって、わざわざ船に乗せてどこかの島に…ましてや無人島に行かせるなんてどうかしてますけど。
やはり、おビンタすればよかった。

でも、あの方は…あぁ、いえ、不憫とは思いましたが、あなたの方がもっと辛い思いをされてると聞いたので、そちらの方が今とても心配です。

なので、こうしてあなたに宛てた手紙を、無人島で作って持ち帰ってきていた無人島産紅茶缶の中に入れて送りました。

この手紙を読めているということは、あの魔女狩りに見つからずあなたのもとに届いたということですね。…よかった。







ねぇ、ミラマイア。

いつか、いつかまた、あなたとお茶がしたいわ。

その時に、あなたが見た自由と私の見た自由について話しましょう。



その時が来ることを、私は望みます。





あなたの友人 
Camilla Tir Na Nog































その手紙は、友人の元に届くことなく、捨てられた
…はずだったが、ひとりの魔女夜の魔女が拾ったそうだ。