Eno.249 ゼルカ

後日談3:いってきます。

………
朝、目を覚まし…瞼が上手く、上がらないまま色々準備をし始める。

ゼルカ
「やばぁい…死ぬほどねむぃ………」


しゃきっとしなさいとフェルちゃんの声がする。





マルコ
「…結局、許したんですね。伊月さん」


伊月
「頑張って働いてたし、
 あとどうやっても止めれそうにないからなぁ」


マルコ
「ふふ…昔のあなたみたいですね」


伊月
「そうかぁ?」

「まぁ…どうしてもやらなきゃ行けないことがあるらしいで。
 僕らにそれが何なのかは教えてくれんけど。
 真面目な顔でお願いしてきたからな…
 あんな本気で言われたら許すしかなくなぁい?」


マルコ
「何年経っても甘いですね…」


伊月
「何百年もいると何故か甘くなるわ……
 若い奴らに負けへんようにもっとキビキビした狐にならんとな」


「フェルちゃん準備できた?」

「とっくの昔に」

2人で階段を降りていく…そして店の玄関へ向かう。

俺たちは数ヶ月ぶりにあそこへいくつもりだ。
またみんなに会いに…あと、この転移機のことを聞くために。
そして…。

「伊月さん…ごめんね、無理言って」

「謝んな、自分で決めたんやろ」

「うん…」

玄関の扉を開ける…。



伊月
「ゼルカくん」


ゼルカ
「……?」


伊月
「…いってらっしゃい」




ゼルカ
「!」

「……うん!」



「いってきます!」