RECORD

Eno.276 リベレの記録

手紙(と一部顛末について)

(貴方が贈り物を送った数日後…やけにくたびれたお手紙と人間サイズの闘技衣装・運動靴のセットが届きました)

――拝啓 リベレ様
風がきもちよく、カフェからは美味しい匂い漂うさわやかな季節となりました。
先日は贈り物をありがとうございます、美味しいチーズまでいただいたのに衣装までいただいて頭が下がる一方です。(ちなみにチーズはみんなで分けて食べました。おいしかたです)

このまま貰いっぱなしなのはどうかと、国民から言われましたため(本当のことを言うと頂いた衣装がとても素晴らしく、服が好きな子がとても難しい単語を放ちながら張り切り出したというのもあります)ささやかながら贈り物を送らせていただきます。

チタニウム、という軽い金属を使っている衣装のようです。
焼きを入れると奇麗な色が出るのが特徴で、彼女曰くあまり装飾には使われませんが、鈍い光彩が闘技者としてのモチーフに合うとかうんにゃらちゅーちゅー。

先日も乱戦でお会いしましたが、技の冴えが一段と上がっておりこちらも今一度気を引き締めねばなとなりました。また戦い、機会があれば美味しいものでも食べましょう。
カフェテラスのベリーパイというものがとてもおいしかったです。ちょうど、頂いた衣装みたいな奇麗な赤でした。

今後ともよろしくお願いいたします。
機会があれば銀の糸へもお伺いしたいです。戦ってお金を貯めます。

敬具
タラッタムー (代筆 モルガナ・スラットゥス)


***

「……お手紙、ちゃんとできたかい?変なことない?人間のマナーちゃんと守れてる?」


「出来たわよ、完璧。……といっても、あくまでも私たちの常識の範囲内だけど」


「とりあえず、ありがとうが言えてればいいんじゃないのかしら」


「だといいなあ…」


「後で闘技場前のポストにでも投函していらっしゃい。……さて、この後はもう一度着替えてくださいな おうさま」


「えっまた!?」


「素敵なご洋服ですもの、ちゃんと着こなせないと勿体ないわ。ちゃんと変化魔法でも再現できるようきっちりやっておきましょうね」


「(モルガナが異世界の服を見たいだけではないのかな…?)」