RECORD

Eno.8 スフェーンの記録

interval:特制俳優の優雅なバカンスは如何?

──星の声が聞こえる



それは意味のない羅列。
人の言葉に訳したとしても、頭が無意味だと訴えている。
意味なし。理由なし。
ただの環境音。
雑音。
処理するならそのようにくるのが最も良いとされている。
もう少し傾聴したならば、意味あるものになるのかもしれないが。
耳をすませなければ聞こえてこない雑音だから。

──片目の痛みが消えていく。



─────

「回ってしまえ」




「見ない方がいいだろうが」




1週間の思考、一部をまとめている。

─────


「短かろうが人生は質ですよ その分懸命に生きてなすことを成せばいい」



──これが全てであること、内側で舌を出して話していた。
口の内側、生物の赤い色すら見せないが。

きみのいうことが理解できないわけではない。
長生きは生物が持ち得る最もな幸福であるとも言えるだろう。
心臓の停止。血は巡らず、地に落ちる。
だから“Best”だと述べている。
身のある人生を過ごすには、大凡長い時間が必要とされている。
気が熟すためには時間の経過を待った方が良い。
ショートカットされてしまえば短くて仕方がない。短いと選択肢は狭まるばかりだろう。1をまちがえ、3をしくじり、6がうまく行っても、総合評価は見るまでもない。



「そんな悠長にしていられない」



ピストル跳ねたら地面を蹴るしかない。
目の前のゴールテープが近いならすぐにそれを破るしかない。
ショートカットが必要だ。
最高効率が必要だ。
その中で、身のつまりがないと、人生ってやつは満足しないだろう。


「それが長く悠長な生命体ならいいだろう。生命の危機、晒されない生命体ならいいだろう」



「が、生憎、人はいつ跳ねるかわからないから」



鼓動をとくととくく早く鳴らしている。



──些か、高慢。


「要観察」



別に、仲悪くしたいわけではない。
以前の機械もそうだったが、あの神は人慣れしている。
何故?に理由を求めようか。



「機会があればね」



─────


演技、というものは一度始めたら辞めることをしてはなりません」



それは日常生活においてもし続けねばなりません



嘘って、全く持ってそのようにして成立するらしい。
演技は誰かの皮をかぶることであり、皮を被ったのであればそれは密着させなければズレてくる。
ズレは不協和音。演技のノイズ。


「客席にバレたら終わりのスキャンダル」



だから、必要な嘘だと言い切るのなら、気を許していても崩してはならない。
ミステイクは許されない。



「夢に近づくためなら、いつでも、演技、しといたほうがいいですよ」



「キャラの切り替えなんて面倒で仕方がない」



ちょっとした演技ミス。ボロを観客はめざとく見逃さない。
なら自分を封じて演じ続けなさい。嘘の暗示をかけなさい。
日常生活も嘘をつけ。
1ミリたりとも素を曝け出してはならない。皮の下に隠せよと。



「……」



なんて。
それができたら狂人だ。自分が壊れて迷子になって終わりか。
夢は砕けるか。見失うか。
多少綻びある方が、人間を見せて愛嬌がある。

「要観察」



君の夢が叶えば良いと考えている。何の夢か具体的に知らないが。
変えたい夢があるのも、演ずるのも似ていたから。


「自分のは皮だけど」




─────



一人一人に思考するのは疲れる。よく話す2人分だけだ。

残りはまた今度。



─────


──瞼裏、思い出すことがある。


火器の音、煙の香り、リアリティ




──まだ手のひらに残っていて、握っている。


君たちの声が聞こえる カメラが回って放映中




──生放送は嫌いだ。


レンズ越しの姿 配信 希釈 癪 尺度




『そんなことも言ってられないでしょう』



嘘。得意な方。

でももっと余地があるから、ここで戦って、腕を磨いている。
連戦は7の勝ち鞍を示した。

『もう少し』



二桁を目指したい。


以上。