RECORD

Eno.61 ニーズヘッグの記録

ニーズヘッグの日記

名称:バラクエルという天使に聞かれた。「望みなどはないのか」と。

聞かれて気が付いた。自分は今まで、そのようなことを思考したことがなかった。
誰かを助け、魔物を倒し、困っている人のもとへ急ぐ。それ自体は自分がやりたくてやっていることだ。どんな輩だとしても。

だが、「誰かを助けたい」というのはあくまで当然であって願望ではない。

人になりたいと思ったことはない。機械の体この身はいくらでも直せる。いくらでも誰かを守ること使い捨てることができる。

制作者からの解放もない。もう製作者グランドマスターは死んでいる。人間だから当然だが、数百年前に寿命でとうに死んでいる。

…………わからない。何か奥底に揺らぐものはあるのだけど、わからない。


 そうだ。それと、肉料理がおいしい場所を見つけた。
 [更新された名称記録のバックアップコード]達と、会った。

 良い人々だ。賑やかだが、ほんわかしている。

 そういえば、「家族」は確かによくわからないな。あの御仁と、少女と、少年を見ていると、ああいうものが家族と定義されるものなのか?と思う。

 それとそれと、魔法の話もした。少年の……[バックアップコード]
 そうそう、シャルティオだ。彼の作り出した薄明の空の色はきれいだったな。

 ほかの彼らの……[バックアップコード]彼らの力も興味深かった。
 血、花、雪、影。素晴らしいものだ、魔法は。



……けども、なんだろう。揺れるものがある気がする。
楽しそうに笑いあう光景に、なにか、なにか……いや、なんだろう。
自分Nidhoogには、過ぎたものな気がする。


・様々な人の夢や願望を聞くこと
【素晴らしい騎士になる、友達を作る】
・自分の願望を見つけること