RECORD

Eno.32 七曜の記録

一方その頃

 母さん達が出かけて一週間と数日が経過した
 僕はいつも通り上手くやれてるから安心してほしい

 今日は義肢の微調整も兼ねて軽く出かけたら、たまたま帰省してたアリアにめちゃくちゃ叱られた

「母さんもだけど、アリアは大袈裟なんだよ」
『はぁ』
「僕の身体のこと知ってるだろ? ちょっと怪我したくらいどうってことないってば」
『……しぃちゃんがそう言ったらどう返す?』
君の身体は(僕に比べて)繊細なんだからもっと自分を大事にしろって言う」
『そう言う事だよ』
「どういう事だよ」
『今の君は私よりも脆いからもう無茶しないでってこと。あの子・・・がまた悲しむの、嫌でしょ』
「嫌だけど……」
『なら、もうやめてね』
 アリアは淡々と返し、僕の義脚を軽く外した
「あ、ちょ、待」

『微調整くらいならあの子を頼ってあげて。前はよく頼んでたんでしょ?』
 かちゃかちゃと調整され、すぐに戻される
「う。でも、もう、迷惑かけたくなくて……」
『大丈夫。半年くらい前に君が急に家を出て、ごやちゃんをめちゃくちゃ心配させた時よりはずっとマシだから』
「うぐ……」

『……それに、そんな弱気な顔は見せないで』
 アリアは淡々と続ける
『君は自分の魔力を捧げてでも大切な人を助けると誓って、本当に助けた』
「……」
『私はそれが出来なかった。姫様を助けられなかった』
「…………ごめん」
『あの子も結構気にしてるみたいだから、せめて家族の前では胸を張って欲しいな』
「……わかった」
『ならよし。メンテナンスも終わったよ
 しばらく安静にしてもらうのは変わらないけどね』
「……ありがとう」
『どういたしまして』

『じゃあ、またね。新月ニイヅキ……
 今はもう新月じゃないんだっけ?』
「そうだな。新月はかつての親友と眠ったよ」
『…………そっか』

「だから、今の僕の名前は…………」