RECORD

Eno.133 噂話の記録

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物語に名前がついた。
とっても、とってもうれしかったこと。

でも、それは噂話に出てくる、化け物の名前じゃない。
あくまで、『葵』という“人”の名前だ。

でも、ここでは、どんな僕でも『葵』なんだなって。
嬉しい事ね。

色んな話の寄せ集め。
いっぱいの噂。
けれど、認知されなきゃそこにない。
ぼくはどこ?

ひっちゃかめっちゃか、ぐっちゃぐちゃ。
整頓しようとしたら、きえていく
さいごに残るのは、ただの影。

じゃあ、きっと やっぱり 僕はこれね。

最初に生まれた噂話。

けれど。

形のないものの存在証明。
それを春風のような子はしていった。

物の僕が人になり、貴方は消えて、刀になった。
あぁまるで、入れ替わりね。

僕はそういった。

かわってばかりの僕に
あなたはあたえてくれたのね。

ならば、かわりに僕も貴方に、届けたい。
いろんなものを。
この世界のきらきらを。

大好きな友達たちの輝きを。