RECORD

Eno.383 クィンクェスの記録

第四の手紙

      逮捕状
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被疑者:ディマシュルク辺境伯アウルス・ルピリウス・ドルスス及びその係累、本件関係者

罪名:国家反逆罪、外患誘致罪及び外患援助罪
皇室侮辱罪その他15の罪状

被疑事実の要旨:
アウルス・ルピリウス・ドルスス(以下、被疑者)及びその部下らはシャムザ神聖王国アダリア駐屯軍と結託し、ディマシュルク辺境領の独立並びに帝室打倒を画策したものである。

被疑者は数年前から国境警備兵の軍備増強と兵糧備蓄などに注力する一方で、アダリア駐屯軍と秘密裏に会談を重ねている。被疑者夫人はアダリア駐屯軍司令部の一将校と血縁関係にあたり、これを通じて軍部と接触を図ったとみられる。
また、ディマシュルク辺境伯領には以前より独立自治を望む民族主義者らが地下活動を行っており、被疑者との繋がりも指摘されている。
以上、被疑者の帝国に対する反逆の意図は明らかである。
国境警備を担う辺境伯でありながら、外患を誘致し内乱を扇動しようした罪は重い。何より、皇帝陛下に対する反逆は天下万民の平安を揺るがす断じて許し難い大罪であり、一族係累までその責を負うべきである。

他、別紙逮捕状請求書記載のこと。

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上記の被疑事実により、被疑者を逮捕することを許可する。
速やかに拘束尋問後、刑に処す。

帝国歴358年熒惑月10日
帝国元老院執政官 マルケリウス・クラウディウス・ウァロ


──何処からか入手した公式文書の写し