RECORD
-1

「そろそろ約束の時間…だけど。」

「――天音。こちらだ。」

「ロスヴァイセさん!」

「嗚呼、ロスヴァイセだ。」

「はい、ロスヴァイセさんですね。」

「うむ、ロスヴァイセだ。」

「………矢張り、慣れないな。」

「そ、そうですね…ふたりだけだと、会話のリズムが難しいですね。」

「うむ…こういうときは、
先に事務連絡を済ませた方が良い、と姉様が言っていたな。」

「天音。以前話した"剣闘"だが、許可が得られた。」

「フラウィウス、というところでしたっけ?」

「そうだ。そこで得られる経験は、
Variable Fencerとして、きっと役に立つ。」

「沢山の武器で、戦いを繰り広げる…それは、確かに良い経験にはなりそうですけども…。」

「寧ろ彼の地以上の経験を得られる場所など、そうそうないだろうな。
Variable Fencerに役立つ経験としては。」

「でも、ちょっとは不安にもなりますよ…。
一対一の剣闘なんて。」

「心配はない。前にも言ったが、独自のルールで行われる剣闘だ。
弱くても勝てるし、強くても負ける。
全く歯が立たない、なんていうことは無いはずだ。」

「そういう不安では無いんですけども…。」

「でも、そうですね。
ここでまごついていても、仕方ないです。」

「そうだな。Variable Fencerとして、存分に腕を磨いてきてくれ。」

「…連呼しますね、Variable Fencer。」

「姉様と一緒に考えた、かっこいい職業名だからな。
かっこいいだろう、Variable Fencer。」

「ええ、それはそうですね。
…やっぱり仲が良いですね、ロスヴァイセさん達。」

「勿論だ。だが、天音と私だって、仲良しだろう。」

「私達は、妹同盟なのだからな。」

「ふふ、そうでしたね。」
---

刻露 天音(ときつゆ あまね)
自在神器を振るう、自在剣士。
交わした約束を胸に、戦い続ける。

ヴァルキュリア・ロスヴァイセ
英霊を導く、白銀の乙女。
ヴァルキュリア九姉妹の末っ子。