RECORD
Eno.310 佐藤 陽介の記録
「ようこそ。君は適合者だ」
白衣に身を包んだ研究者達は俺を歓迎するように拍手をした。
発言の意味は理解出来なかったが、拍手で迎え入れてくれるほどに空腹なのだろう。
俺は注文された料理を近くのテーブルに並べ終えると
緑色のロゴが特徴の黒を基調としたバッグを背負い直した。
「えーっと。お支払いは電子決済でしたよね。では……」
「待て待て。待ってくれ。そうじゃないんだ」
去ろうとしたが呼び止められてしまったので向き直る。
適合者も何も俺は出前をこの研究所に配達しに来ただけの一般人だ。
彼らの興味を引くような事をした覚えはない。
「君が通ってきた出入り口は今開発中のあるモノに
適合するかどうかを判別する装置が取り付けられていてね。
適合率80%越えの逸材である君と話がしたいんだ」
勝手によく分からないモノへ適合するかどうかを判別するな。
次の配達があればそれを理由に断ろうと思ったが
本日最後の配達がこれだったので少しだけ話に付き合って帰るとしよう。
「手伝ってくれたらこっちの方が儲かるよ」
バッグを足元に置いて不明瞭な要件の詳細を聞くことにした。
金額と内容によっては良い話かもしれないし……
「君には今開発中のあるモノを使用して試合形式の戦闘をして欲しいんだ」
「戦闘……?」
今のところ内容は0点。金額が100点でない限りは見送り確定。
「必要なのはあくまでも戦闘データなので勝敗はあまり関係無いが
勝利すればそれだけ現地でファイトマネーを稼ぐことも出来るだろう」
地下闘技場にでも出場させられるのだろうか。
内容は0点からマイナス100点にまで下落し、金額では到底頷けないモノとなった。
「依頼を引き受けてくれたら金額はこのぐらいを想定している」
紙面に並ぶ桁数が想定していたより2つ多い。
内容マイナス100点。金額200点。差し引き100点。
俺は深く頷きながらこの奇妙な依頼を引き受ける事にした……

フリフリの可愛らしい衣装を身に纏う俺の姿は何もかもが違っていた。
戦闘に使用する武器みたいなモノに適合したと思うだろ普通。
可愛らしい杖を握りながら使用者登録に同意すると言っただけでこれだぞ。
「コングラチュレーション……やはり我々の目に狂いはなかった」
狂ってるわ。頭おかしいだろこいつら。
いや、怪しいとは思っていたけど想定出来る様なレベルを遥かに越えてきやがった。
「コングラチュレーション……後は異世界で闘技者として性能テストをするだけだ」
異世界とか言い出したぞ。
後、そのコングラチュレーションって言うのやめろ。腹立つ。
「海外旅行みたいなモノだと思って現地も楽しんで来てくれ。
報酬は規定数の試合を終えた後に帰還させるからその時に……」

研究者達が大型の装置を起動すると体の周囲が輝き始めた。
恐らく異世界に行く奴だ。こいつら無駄に技術力だけは高いから多分この装置そういう奴だ。
「魔法少女となってその杖を存分に振るって来てくれ。
杖の名前はマジカル……」
俺は光に包まれフラウィウスの地へと送られた。
前日譚
「ようこそ。君は適合者だ」
白衣に身を包んだ研究者達は俺を歓迎するように拍手をした。
発言の意味は理解出来なかったが、拍手で迎え入れてくれるほどに空腹なのだろう。
俺は注文された料理を近くのテーブルに並べ終えると
緑色のロゴが特徴の黒を基調としたバッグを背負い直した。
「えーっと。お支払いは電子決済でしたよね。では……」
「待て待て。待ってくれ。そうじゃないんだ」
去ろうとしたが呼び止められてしまったので向き直る。
適合者も何も俺は出前をこの研究所に配達しに来ただけの一般人だ。
彼らの興味を引くような事をした覚えはない。
「君が通ってきた出入り口は今開発中のあるモノに
適合するかどうかを判別する装置が取り付けられていてね。
適合率80%越えの逸材である君と話がしたいんだ」
勝手によく分からないモノへ適合するかどうかを判別するな。
次の配達があればそれを理由に断ろうと思ったが
本日最後の配達がこれだったので少しだけ話に付き合って帰るとしよう。
「手伝ってくれたらこっちの方が儲かるよ」
バッグを足元に置いて不明瞭な要件の詳細を聞くことにした。
金額と内容によっては良い話かもしれないし……
「君には今開発中のあるモノを使用して試合形式の戦闘をして欲しいんだ」
「戦闘……?」
今のところ内容は0点。金額が100点でない限りは見送り確定。
「必要なのはあくまでも戦闘データなので勝敗はあまり関係無いが
勝利すればそれだけ現地でファイトマネーを稼ぐことも出来るだろう」
地下闘技場にでも出場させられるのだろうか。
内容は0点からマイナス100点にまで下落し、金額では到底頷けないモノとなった。
「依頼を引き受けてくれたら金額はこのぐらいを想定している」
紙面に並ぶ桁数が想定していたより2つ多い。
内容マイナス100点。金額200点。差し引き100点。
俺は深く頷きながらこの奇妙な依頼を引き受ける事にした……
思ってたのと違う……
フリフリの可愛らしい衣装を身に纏う俺の姿は何もかもが違っていた。
戦闘に使用する武器みたいなモノに適合したと思うだろ普通。
可愛らしい杖を握りながら使用者登録に同意すると言っただけでこれだぞ。
「コングラチュレーション……やはり我々の目に狂いはなかった」
狂ってるわ。頭おかしいだろこいつら。
いや、怪しいとは思っていたけど想定出来る様なレベルを遥かに越えてきやがった。
「コングラチュレーション……後は異世界で闘技者として性能テストをするだけだ」
異世界とか言い出したぞ。
後、そのコングラチュレーションって言うのやめろ。腹立つ。
「海外旅行みたいなモノだと思って現地も楽しんで来てくれ。
報酬は規定数の試合を終えた後に帰還させるからその時に……」
……なんかもう。ここまで来たらやるしかないか
研究者達が大型の装置を起動すると体の周囲が輝き始めた。
恐らく異世界に行く奴だ。こいつら無駄に技術力だけは高いから多分この装置そういう奴だ。
「魔法少女となってその杖を存分に振るって来てくれ。
杖の名前はマジカル……」
俺は光に包まれフラウィウスの地へと送られた。