RECORD

Eno.32 七曜の記録

むかしばなし 『蒼炎の聖女』

 むかしむかし、天使と悪夢の大戦で滅びかけた街に聳え立つ塔
 青い炎の加護を纏った、元天使の麗しき聖女シオンがいました

 しかしシオンの使える加護は日に日に減っていき
 今となっては、怪我した個所が青く燃えて瞬く間に治る自己治癒の加護しか使えませんでした

 それでもシオンは世界を守りきれなかった負い目から人を救おうとして
 一方で人々は身勝手に聖女の加護を利用し続け
 若きシオンの精神を徐々に追い詰めて行きました

 そんな聖女の加護も永遠ではなく
 ある夏の日、シオンはぱたりと力尽きてしまいました

 街を温めていた青い炎の加護が消えたからか
 その日のうちにシオンを利用した人々は凍てつき粉々に砕け
 街は数日吹雪が止みませんでした

 その後、シオンが遺した加護から魔術が生まれ、他の街へと伝わり
 滅びかけた世界を再生させるきっかけとなるのでした

 めでたし、めでたし