RECORD
ことのけいい

「咲名、旅に出るっす!」

「……」

「咲名、旅に出るっす!!」

「聞こえてて無視したに決まってんだろ!うっさい近寄んな!!」

「……旅?」

「そうっす!長くて一週間くらいのをわ〜っと!
つよかわの心を磨くために〜っ」

「へえ……」

「信じてない?」

「信じてない」

「む〜っ」

「……一応聞いとくけど」

「お父さんとお母さんには……」

「言ったす!OKはもらってるすよ!」

「あっそ」

(……我が親ながら無頓着すぎねえか?)

(ちゃんと諸々のお話と証明もしたよ!)

(うわッ 脳内に話しかけてくんなッ)

「……な〜んか反応薄いっすね?」

「至極どうでもいいからな」

「あとどうせ一日で帰ってくるんだろ。
静かになってありがてえとしか思わん」

「え〜っ、そんな咲名のこと信用してないっす?」

「してない。信用できるとこなんて一個もないし」

「なんか荷物も少なそうだし……」

「うえ?これ結構ぎゅう詰めにしてあるっすよ?ほらぽ〜いっ!」

「うわ投げてくん」

「おっっっも!!!?
何入れたらただのリュックがこの重さになるんだよ!?」

「色々〜っ」

「色々……」

「よっし、芽吹にも報告したっすし、
善は急げ、いざしゅっぱ〜つ!っす!」

「はあ」

「それじゃあ行ってくるっす〜!
お土産楽しみにしててね〜っ」

「土産はいらん。さっさと出てけよ」

「…………つまんねえことで怪我はすんなよ」

「ん、了解っす!じゃあいってきま〜っ」

「……本当に出てったよ」

「あのクッソ重いリュック軽々背負って……」
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「さてさて、どこ行こっかな〜っ」

「つよかわのきっかけはどこにでもあるっすし、
どこに行っても面白そうな旅路になると思うけどな〜」

「まあいっか、とりあえずプランSを……」
強さを求める方よ……

「っす?」
強さを求める方よ……
さらなる強さと力が欲しいですか……?

「!」

「欲しいっす!」
なるほど……
ならばその手筈を伝えるので……
私の言うことを聞いてくれませんか……?

「何するんすか?」
貴方をとても強くするところに送ってみようと思います……
恐らく、貴方によく合っている場所でしょうから……
……あ、帰る時は自分の力を示してくださいね……
刀も……お貸しするので……

「はえ〜……なるほど〜……」

「ん、わかったっす!」