RECORD

Eno.246 餓赦髑髏の記録

回顧


溢れ落ちる月明かり頼りにして。
焦げた死骸の山、草鞋も無しに踏み締める。
足裏伝う熱が酷く厭で堪らなかった。

歩けども、歩けども。
無数に立ち昇る炎、瓦礫と成り果てた家屋の群々。
死地の眺め変わりなくて、無駄骨折れるばかり。

次第に腹の虫泣いて喚いて。
食うに困ったので、蝿集る死肉丸こい歯で貪った。
当然に吐き戻すも、吐く物他に無くて。
餓え満たせるまで、何度も、何度も。

夜は明けず。永劫に帳下りたまま。
けれど、確かに。時過ぎているらしくて。
腐れた肉食うても食うても腹空くがその証左。
恵雨降り注ぐ夜は、口開けたままに寝そべって。
そうもしていたら、痩せぎすのまま腹膨れ上がり、
醜悪極まりない餓鬼の形相成り果てていた。


いつまで続く。骸の道。
繰り返し、繰り返し。
賽の河原で石積むよな。
全く以て、意味の無い。