RECORD

Eno.232 ユートゥルナ・カプリコルニュスの記録

誰がために星は光るか

僕が持つ"星の力"は、無尽蔵の魔力を生み出すこと。
その魔力の量は、お店で売られているそこらのエネルギー結晶なんて目じゃない。
家や施設の一軒に留まらず――町の一区画全部にエネルギーを供給できるぐらいの魔力が、僕にはある。

僕の魔力のほんの少しの量を放出しただけで、僕の半径数百メートルくらいに雨を降らせたり、
ネージュさんの家をまるごと水浸しにすることぐらい、造作でもない。

僕は水や光の魔術を得意としているけれど、
学びさえすればどんな属性の魔術だって扱える。
属性を組み合わせれば、誰も考えたことのない魔術だって編み出せる。

魔術の種類だって問わない。
属性の力を放出するだけでなく、治癒や強化、妨害の魔術も、
コントロールの方法さえ学べばなんだって使いこなせる。

ただ身体強化術については、体の方がまだいまいち追い付いていない。
無理に出力を上げれば、僕の肉体がダメージを受けてしまう。
だからここは、少しずつ出力を上げる形で練習中。

とにかく僕は、魔術に関しては誰にも負けない自信がある。


僕の前の保護者である、あのひとは教えてくれた。
"星の力"は、誰かのために使うべきだって。
あのひとは教えてくれた。
"星の力"は、自分の欲望のためだけに使うべきではないって。

僕は思った。
"星の力"は、弱き者たちのために使うべきだと。
僕は思った。
"星の力"は、不可能を可能に変えるための力だと。


だったら。
この力は、いつ使うべきなの?

僕に教えてよ、フィーネ。