RECORD
過去回想編 その2

「ばっさーん!今日はラーメン奢ってくれてあざー!
てかばっさんのラーメンやば。血の池地獄とかマグマみたいな赤色してんね。」

「ンフフ、ここはなんていったって巷で有名な究極の激辛ラーメンの店ですからね。
けれど、ここは元々味噌ラーメンの店。貴方が頼んだ味噌ラーメンも絶品の筈。」

「では、まずは私からこの店の看板メニュー、最強極辛ラーメンを一口。
…………ええ、とても美味しい。最初は辛さはそこまでではない…… ですが。」

「ですが、嗚呼、嗚呼……!じわじわと、香辛料の辛さが舌を刺激する……!
嗚呼っ…… この全身の火照り!この辛さが、痛みが」

「ばっさん、ここ一応公共の場な。」

「……………………ンフフ。」
あ、過去回想中だけど突然の差し込み失礼しまーす。
この白くて長髪の人はバルドヴィーノ。
バルドヴィーノ・エヴァンジェリスタ。通称ばっさん、ヴィーノ、ヴィーニー。
ここには来ていないけど、俺達の家族の一人。
性格は…… 控えめに言ってドMの変態。
痛くされて悦ぶし他にもちょっと…… うん。
一応幹部補佐だから立場ちょいえらいしやるときはめちゃくちゃやるんだけどねー。
普段ドMな分本気だしたらマジでガチでヤバいし逆に有能だからここに来られたらちょい困るっていうかー……。
てか既に俺含め5人なのに、そこにばっさんまでここ来たらマジで俺達の仕事回るかわからんのでー…… マジ出禁だよ。

「嗚呼、そういえば。ここまでの大筋は話さなくても良いので?」

「……んぇ?あー、そうそう!それじゃ……」

「これまでのあらすじ!
仕事帰りの途中で偶然ばっさんとエンカウント!
せっかくだし色々と話しましょうかって感じで二人で巷で噂のラーメン屋で向かったのだった───」

「って、なーに言わすんすか~!まさかばっさんから振られるとは思わんじゃん……?」

「フフ、何のことでしょう?」

「……それで、どうでしょう。家族の皆とはうまくやれていますか?」

「もち!最初はうまくやってけるかなーって不安だったけど、今ではとっても楽しくてハッピーっす!」

「どこへ行くか彷徨ってたあの頃、ばっさんがここに誘ってくれなかったら、俺は今頃どうなってたか……。」

「それは良かったです。皆何かを抱え、秘めたるものがありますが、皆等しく愛しい仲間達ですから。
それにしても、最初に出会った時の貴方は、それはまた……」

「いや当時はワルで荒れてたみたいな言い方やめて~?俺そんな元ヤンとかじゃないから!
でも最初はそりゃもう驚いたっすよ?ばっさんとか、マジばっさんだったし……。」

「フフ。だから貴方を勧誘したのですよ。
貴方の能力が私達の仕事の役に立つ、というのは勿論ですが。」

「貴方の中には、確かな狂気がある。
今も貴方を蝕むそれは、貴方が元いた世界に起因するかは…… そこまではわかりませんが。」

「………………。」

「……ラーメン、食べないので?」

「……あ!やば!早く食べないと伸びちゃう…………。」

「いただきま~~す…… あ、うんま!
濃厚な味噌ベースのスープが中太ちぢれ麺に絡まって、マジうまいっす!
激辛がバズる前はこれで勝負してたってことがよく分かる王道の旨さって感じ。原点にして頂点的な?」

「フフフ…………。」