RECORD

Eno.272 『残響』の記録

塗り潰されぬもの

チャリン。首輪が鳴る。

「あーハイハイ。ワンピ方式?それともエヴァ?ある意味定番だよね。処刑出来る首輪。爆発はしてくれるなよ。周りに迷惑かかるし」
「つかまたワンピネタかよ、流石に三回目擦り始めるとは思わなんだ」
「あ、一回目二回目はシマナガサレってゲームの中で……っと、本題からズレるズレる。どうせ公の記録じゃないから域外の発言が増えちゃうね」

「ま。受け入れますよ権能は。無粋になるのは事実だし。元々これ以上はやる気はなかったし」
「勇者らしく、やる事やったら無辜の善人に任せ、良い感じに何処かに消えていく」
「リポップするけど。『レウム』だからね」
「知ってっか?この名前って油って意味で、要するに洗礼……」
「っとさておき」

「ついでに世界より罰を受けるけどまあ、何も変わらないよ。変わらないからの『例外的変数処理イレギュラー』自身の運命を変えた物語サマ」
「むしろ挑発。首なんて落としても、ハンプティダンプティは落ちて潰れても、俺は変わらないという、ね」

「しかし、よりによって記憶系ねぇ」
「記憶……ねぇ」
「……ふふ」
「ふふっ。っぱ効果内容は受け入れてやるけど権能そのものは受け入れてやんね。内容は同じの解釈拡張。俺の得意技」
「……俺に筆置けるは一人きり。改定も訂正も黒塗り白塗り増筆リメイクも」
「ただ一人。作家センセー。俺の、レウムだけの筆者様。壊れかけの概念を受け入れてくれたヒト。愛しき俺の作者様」
「あの人しか、許さない」
「塗り潰すだけの墨汁程度が粋がるなよ」
「読み方はどうとでも許すがね。物語だからね」
「見てないのをいいことに全方位めちゃくちゃ言ってやろうかな首落ちるまで」
「……やめとこ」

「しかしまあ、何処まで覚えててやろうか……」
「ログは俺視点でも塗り潰されてる仕様として他は……」
「あーっはっは。自分が舞台を多少なりとも握れていると思ってるヤツをどれだけ泥かけるかを考えるのは何時だってサイッコーに楽しい」
「勇者らしくない?うっせ。元からの気質だ。お前らだってゲームでボス積ませて勝ったりしたろ?」

「さて、どう締めようかな。高笑い?勝利宣言?どれも悪くない」
「ふむ……今回はこの方向で行こうか」
最強の大悪魔せいぎのみかたに祝福あれ!」
「……あぁ、だからちょっと先走っちゃったのかな。俺、パイセンだもん」

じゃきん。首は落ちた。そして記憶も、あるべき様に。


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