RECORD

Eno.3 『夜凪の鴉』の記録

鴉は止まり木へと着地する

あの賑やかな祭りから50年ほど経ち。

しばらく『影の者』として振る舞う世界が多く、
そろそろ羽根を伸ばそうかと考えていたところ。

自分の耳にとある噂が入ってくる。

__なんでも、その島、異世界では。

幾らでも闘うことができ、戦士である限り治療を受けることができ、
例え致命傷を負ったとしても体が元通りになるのだとか。

ただし、その致命傷を負った記憶は残っているため、
その記憶が鮮明に刻まれ、ショックでトラウマになり引退する者も多いのだとか。

__最も、魔族である者は、その欠点よりも、
無限に戦える環境に利点を感じ、酔う様に入り浸る事が多いらしいが。


「……へえ、悪くないな。
 丁度、腕をまた磨こうと思ってたんだ」



そう思った僕は、早速今いる世界から旅支度をして。
世界を飛ぶ事にした。




「……しかしまあ」



こんな世界で、もしかしたらいるのかもしれないと。
予測していた様に、バカ魔族は楽しそうに戦ってて。
あいつが並行世界の人の可能性もあるから、しばらく様子見だけど。


「あんなにもう勝ってるんだ、
 負けてられないな、僕も」




あのバカファリスに、挑んでやるんだ。