RECORD

Eno.34 シャルティオの記録

【11 路地裏にて】

 
 ニーズを探しに行った。路地裏で出会った。
 ちょっと久しぶりに出会った彼は、
 雰囲気が明らかに変だった。

 出会うなり襲われて、僕なりに応戦して。
 蝕毒の魔法で身体強化ドーピングした。
 勝ちはしたけれど……。

 ニーズは変なニーズのまんまだった。
 優しかったニーズのことを、
 過去の夢だと言うんだ。

「それでも、僕は、きみ、を──」


 追い付いた無茶の代償、全身に走る激痛。
 僕は意識を強制的に落とした。

  ◇

 痛い。苦しい。辛い。身体が重い。
 こうなることは分かっていたんだ。
 そうでもしなければ、闘えないと思ったんだ。

 一度目覚めてベッドの中で蹲って震える僕を、
 キィランが心配そうに見ている。
 大丈夫だ、これは蝕毒の反動。
 キィランも、分かっているでしょう?

伸ばした手は、
なにも掴めなかったけれど。


 かけらでもいい。
 なにか、ニーズに届いていたら、うれしいな。

 痛い。苦しい。身体が重い。
 眠ることすら出来ない。苦しい。たすけて。
 ともだちを助けたかったが故の無謀、自業自得。
 分かっているんだ、だから今は耐えていよう。

 回復するまで、ダイナーには行けないな。
 ごめんね、リオ。