RECORD
Eno.232 ユートゥルナ・カプリコルニュスの記録
心に宿る煌めく光
ふと思い立って、僕はフィーネを特訓に誘うことにした。
最近の彼女は調子が良さそうで、その手の機運が高まっていたからだ。
訓練場で彼女と合流して、これから一緒に訓練を始めようとした所に、思わぬ邪魔が入ってきた――スワンプマンだ。
さらにご丁寧にも、今度の奴はこちらの逃げ道も塞いできた。
僕たちのことを何度も襲ってくるなんて、しつこい奴だ。
しかも、僕が手放したはずのエクセキューターを握っているという始末。あれを敵に回した時の、なんと恐ろしいことか。
前と違って、瞳以外は影みたいに真っ黒で、
形以外僕と似ても似つかないほど、変わり果てた姿になったけど……今の僕の敵ではない。
僕の傍には、フィーネがいるから。
ふたりがかりでスワンプマンを上手く弱らせて、逃げようとする奴を僕が追いかける。

――瞬間。僕の中で迸る力が、手の中で煌めいた。
泥人形を砕いたそれは、普通のメイスではなく、
青色の光が溢れる、黄金の角をあしらったメイスだった。
それは僕の心で目覚めた星剣。『豊穣の角杖コヌルコピア』。
その名は僕の魂で、自ずと悟った。
事が一段落した後、駆けつけてきたネージュさんに褒められたり、
フィーネの前で星剣の技を披露してみせたり……。
いろんな出来事の興奮が冷めやらぬまま、僕たちは宿に帰った。
けれど翌朝、僕の星剣はただのメイスに戻ってしまっていた。
僕は首を捻りながら、理由を師匠に尋ねてみた。
師匠曰く、星剣は星騎士の心に宿るもので、星騎士の精神力で具現化することで現れるらしい。
昨日の一件は、僕の星剣は普通のメイスを触媒として具現化したのでは、と師匠は推測した。

師匠のアドバイスに感謝しつつ、僕は星剣の具現化の安定を試みることにした。
星騎士が星剣を具現化すれば一人前と言われるけれど、
僕がその階梯に登った今や、その先にある遥か長く高い道が見えていた。
僕の星騎士道は、まだまだこれからだ。
最近の彼女は調子が良さそうで、その手の機運が高まっていたからだ。
訓練場で彼女と合流して、これから一緒に訓練を始めようとした所に、思わぬ邪魔が入ってきた――スワンプマンだ。
さらにご丁寧にも、今度の奴はこちらの逃げ道も塞いできた。
僕たちのことを何度も襲ってくるなんて、しつこい奴だ。
しかも、僕が手放したはずのエクセキューターを握っているという始末。あれを敵に回した時の、なんと恐ろしいことか。
前と違って、瞳以外は影みたいに真っ黒で、
形以外僕と似ても似つかないほど、変わり果てた姿になったけど……今の僕の敵ではない。
僕の傍には、フィーネがいるから。
ふたりがかりでスワンプマンを上手く弱らせて、逃げようとする奴を僕が追いかける。
――瞬間。僕の中で迸る力が、手の中で煌めいた。
泥人形を砕いたそれは、普通のメイスではなく、
青色の光が溢れる、黄金の角をあしらったメイスだった。
それは僕の心で目覚めた星剣。『豊穣の角杖コヌルコピア』。
その名は僕の魂で、自ずと悟った。
事が一段落した後、駆けつけてきたネージュさんに褒められたり、
フィーネの前で星剣の技を披露してみせたり……。
いろんな出来事の興奮が冷めやらぬまま、僕たちは宿に帰った。
けれど翌朝、僕の星剣はただのメイスに戻ってしまっていた。
僕は首を捻りながら、理由を師匠に尋ねてみた。
師匠曰く、星剣は星騎士の心に宿るもので、星騎士の精神力で具現化することで現れるらしい。
昨日の一件は、僕の星剣は普通のメイスを触媒として具現化したのでは、と師匠は推測した。
「慣れたら何もないところからでも具現化できるけど、
それまではイメージしやすい物を触媒にするのもありかもね」
師匠のアドバイスに感謝しつつ、僕は星剣の具現化の安定を試みることにした。
星騎士が星剣を具現化すれば一人前と言われるけれど、
僕がその階梯に登った今や、その先にある遥か長く高い道が見えていた。
僕の星騎士道は、まだまだこれからだ。