RECORD

Eno.576 ELMERの記録

求める目的/理想への道

理想は遠いものだ。そんなの、わかってる。
誰かを救いたい。誰かを守りたい。だがそれは、なんの為?

「そんなの……」



自問自答を続ける。正義も悪も分からない。その者にとって、必要な事だったのでは無いのか?それを奪うのは、それを咎めるのは、果たして正義の行いなのか?

「もしそうなら俺は、正義など信じない。」



だが悪は?誰かを殺した。これは悪か?
実は殺した相手は、かつての復讐すべき仇だった。これは、悪なのか?

「分からない。分からない!」



壊れていく。何もかも、壊れていく。
ユコの元でこのまま、死を待てば良かったのか?いずれ壊される平和を、死ぬまで楽しんでおけば良かったのか?

「ユコの幸せを破壊してまで、俺が生きるのはいい事なのか?」



不老不死。かつてなり損ないの不死であったから、死ぬ痛みを覚えている。苦しみを覚えている。だけどそれ以上に、誰かが、誰かを喪う苦しみを、俺は何度も味わってきた。

「……善も悪もないならば。正義も悪役も意味を成さないならば。俺は、どちらに属すのも辞める。」

誰かの為に剣を振るう。誰かの為に命を奪う。チトセの言う通りかもしれない。だが…

「俺の中でとうに、答えは出ているのか……?」