RECORD

Eno.253 クァリの記録

手配書


 █イ・セティア█・ブレー█ャ 

 違法█品の密輸入
 ████内乱の煽動

 その他余罪の可█性アリ 










銃を持った灰色の耳長は、様々な戦場に姿を見せていた。
数人から十数人まで、集団で動くのが常だった。

耳長種エルフなりをしておいて、魔法は使わず、弓でも剣でもなく、銃器ばかり。
おかしな連中だが、貴重で高価な弾薬を一発も無駄にしない腕前。
不遜な物言いだが契約には忠実で、人道非道にも口出ししない。
却って安上がりなのだと、雇い主は下卑た声で笑う。


雇われの人間の男は黙って聞いていた。
肩を並べて戦った男は知っていた。

あの耳長然とした語り方は冗句だ。
酒を飲み交わしての砕けた口調を、憶えている。
おかしいのはそこじゃない。

ナイフすらまともに扱えないのに、銃を構えた途端に一変する気配。
敵を一掃した後の、あのどろりとした恍惚の瞳。
それを恥じ、覆い隠すかのような煙の面紗。

"シュラウド"なんて不吉な名で通るのも、納得だった。