RECORD

Eno.411 うずの記録

ある夜のこと

ある日、とある少女が生贄に捧げられました。
病が流行り、困窮した村の為に、神への祈りとして。

少女の遺体は神域とされた祠に安置される事になりましたが
何と不運か幸運か、その体は僵尸として動き始めたのです。
原因は、そこに精霊憑きの者が通りすがった事。

精霊の僅かな気にあてられて動くようになった死体。
意思など存在する訳もありません。

精霊憑きの者は考えました。
放っておいても良いけれど、折角動いてしまったのなら利用できないかと。
そこで、自分の魔力を糊として、別のものを植えてみようと考えました。

選んだのは、1つ。
生まれる前の命を植え付ければ、さてどうなるのだろう。

こうして人形が1体、生まれたのでした。
主なき動く死体は異世界に送り込まれましたが…さて今も動いているのでしょうか。