RECORD
Eno.48 Siana Lanusの記録









◇56
「結局考えとかないといけない事って何あんだっけな……」
「とりあえずシーズン後の行先のことが一番デカい考え事か。
それに合わせて、うちの世界のこと……」
「アヤトの想いに対しての立場も、ううん、
ほったらかしてんな……。現状維持で居られるならそれが一番うれしいんだが。
あとはメアリーの誘い。これは今後の行先次第でもあるか」
「んん、あとなんだ?まずいな、記憶があやふやなとこが多い……。
熱が下がりきってないのに動き回ってるせいだな……
あたしもメモ帳とか持とうかしら」
「ああ、あたしの身に起きたことへの整理はおおよそついた。
勇者に対する不感情は……あるけども、うん、
それを憎む気持ちはだいぶ、落ち着いたかな。
喪失を受け入れ難かった故のものだったんだろうし」
「ただ、やっぱトラウマは残ってるんだよな。
流石にこれの解消は時間がかかるか……。
一旦の整理はついたから、これは横に置いていい」
「…………あたしの、世界のこと」
「全部予定調和なんて、流石に、そんなこと」
「……どうして『有り得ない』って言い切れないんだろな。
だとしたら、どうしてあたしはそれを言い切れない?
あたしが異世界に居るから?あたしが、運命を逸脱したから?……」
「……ああ、今はやめとこ。頭が痛くなる」