RECORD

Eno.8 スフェーンの記録

Folktale:大災害2

※これを私たちは語り継がなければいけません。
これは大災害以降の記録です。
私たちは大災害以降に種を繋ぐために生きる人類であります。




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星のかけらは星を破壊している。

何千年も過去から引き継がれていた文明の星。
その文明に一度ピリオドをつけるように、その星のかけらは星に降り注いだ。
大災害流星群、襲来。
天変地異を幾度乗り越えてきた人類とて、宇宙からの襲来は未知のものであった。
星のどこかでいつも争っていた星。宇宙への牙は研がれていない。
宇宙開発はまだ道半ば。
遠くへ行ったハービンジャーは何も知らせてくれなかった。
何も観測していなかった。
星から通信が伝わることは、もう、ない。
きっと宇宙で孤独に泣き続けるのだろう。

逸れた話を正そう。

そうして我々の生活は崩れゆく。
ビルは倒壊する。
遺産は破壊される。
木々は薙ぎ倒された。
煙がどこかで上がっていて、海に水柱が上がっている。

たった1ヶ月前まであった光景は全て更地になる。
星は壊されている。
あっけないこと!
流れ星は儚く消えるっていうけど、儚く消えるその軌跡に道連れにされている。
その様子をシェルターの中の人々は見ることなく、ただただ静かに見ていた。
外側から音がするのに眠れずにいる。
地面の揺れは見ないことにした。
それぞれの心臓が、ここも危険だと警笛を鳴らす様に激しく鳴っている。
そんなこと言ったってここにしか逃げ場はないのだ。
怖くなった子供の鳴き声がして、引っ叩いて止める親の絵がみえる。
響く音は室内に伝播するから。
大人の啜り泣く声。
信者の祈る声が聞こえるが、心のどこかでそんなことないが湧き出していて、震えて涙をこぼしている。

恐怖。
怯え。
思考の放棄。

それらが続いた後。



───静かになった。




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星は別に何も無慈悲ではない。
意思はなくただの天災である。
全ては壊されず、またシェルターの中のものは全て無事であった。
全く星が降り注がなかった場所もあるのだという。

が、致命的被害を受けたのは火を見るよりも明らかであり。


──それでも、人は生きている。

人は先を生きるべく、つなぐらしい。