RECORD

Eno.282 マキの記録

差出人不明の手紙




「……あら?」


いつの間にか私の元へ届いていた一通の手紙

「この字は…アヤノちゃんね」

「…………」


手紙なんて、何かあったのかしら?
封を開けてみると、手紙と一緒に小さなリングが収められていて

「…返事を、書きますか?」

「あら、キャリー
 帰っていたの?」


気紛れで帰郷していたキャリーに事の詳細を聞いて、
改めて手紙の内容を把握する

(私のことは心配しなくても 大丈夫なのに)

「キャリー、
 お願いがあるんだけど、頼めるかしら?」

「返事を書きますか?
 お届けならお任せ下さい!」



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―― 親愛なる友へ

貴方との旅は とても穏やかで、楽しいものだったわ
けれど、旅が続けば続く程、貴方の違和感に目を瞑ることを申し訳なく思っていたわ
…いつからでしょうね、貴方の時が止まってしまったのは

永遠の時を生きる私の側にいた影響か、それとも可愛い悪魔に唆されたのか
楽しい旅が続けば続く程、そのことが 申し訳なくて…

巻き込んでしまって、本当に ごめんなさい

私は貴方の成長を止めてしまった
けれど、歩みを止めることはしないわ
これからの道は険しく ツラいこともあるだろうけれど、
貴方ならきっと、大丈夫
だって 私の優秀な助手だもの
だから貴方の旅立ちも 暖かく見守るわ

私のことは心配しないで
今は可愛いパートナーもいるし、
遠く離れることになっても、私達はきっとどこかで繋がっているわ

そう、海が無限に広がっているようにね


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(貴方の帰る場所が見つかって、よかったわ)


新たな旅路に送り出せたことが、
せめてもの 罪滅ぼしになるといいのだけれど…

また、どこかの海で会いましょう