RECORD

Eno.28 壽司寿司の記録

■17

藤見崎茉莉夏と、角村光は仲が良かった。
まぁ、幼馴染であったから余計なのだけど。

藤見崎の家も、芸術家ばかりで、角村とは昔からの付き合いがあり
比較の対象にされていたのは知っていた。

藤見崎茉莉夏も、その比較を受けて育っていたからこそ、
才能がないからと、彼は芸術家になることはせず、
市役所に勤めた。

同じ幼馴染の一人である、大利里という人物と、
仕事の一環もあり、藤見崎と角村は日本や町の伝統を知ってもらおうと
ボランティアを始めた。

私と、ろたもボランティアメンバーとは仲良くしてもらっていて
沢山面倒見てもらってた。

とても楽しかった。

居合を学んだり、伝統食を作ったり。
町につたわる言い伝えや、昔話の朗読会。

その帰りに、藤見崎茉莉夏は事故でなくなった。
その後、自分の憧れだった、光は狂ってしまった。
幼馴染の、大利里を、街の噂を広めるための
願いを叶えるための実験に巻き込んだ、らしい。

帰ってきたのは、彼女じゃなくて
彼女がお兄さんからもらったと大事にしてた居合刀。

居合道の練習帰りの話。


自分が好きだった場所は、ゆっくり少しずつ失われていった。
こんな状態になってからも、ボランティアメンバーのことは、見守ってたけれど。

ゆっくり、ゆっくり、人が消えていくのを見ていた。



そんな昔のことを思い出していた。