RECORD

Eno.8 スフェーンの記録

EP22

「………」



やってしまった……



小言くさくなってしまったのに反省が滲んでいる。
あんなに釘を刺さなくてもきっと大丈夫だろうに。
妙に歯切れが悪くて、くどくどこんこんと話してしまった。
子供を叱るみたいにして。

相手カルミアじゃねェんだから……



インカローズ。
カルミア。
おんなじ都市の保護区の出身。
自分はほぼほぼ上限まで出演が決まらなかったから、下の面倒はよくみる方だった。
済し崩し的に順番に順番に、押し上げられて行ったともいうけど。
カルミアはその年下の中の一人だった。
気がめっぽう強くて反発心も強い。
マザーの困っているところ、いない時は、くどくどこんこんと話してたっけな。



「…」

懐かしいことを思い出して、ちょっと浸っていた。

それから彼女の顔を思い出している。
仲間のことを大事に思っている君はほっとけないだろうな。
君は優しい子だから。探しに行くんだろな。
事態が事態だから無理をするのかもしれないのはそうだろな。
でもさ、やっぱり、なんていうか。


「………」
怪我してほしくねェな〜〜………

こないだ多分、君に思われてたことを、今自分が思っている。
無関係がでしゃばるわけには行かないし、でしゃばったところで普通の人間は何もできまい。
ただ君に心配を募らせるだけ。
何事もうまく行きますように。