RECORD

Eno.277 プーカの記録

『悪役』

多くの物語には、『悪役』がいる。

やっつけて、殺して、悪は滅びた!
めでたしめでたし!

そんなふうにさ、スッキリするもんな。

でも、悪ってなんなんだろな。




「だれかがやらなきゃいけないんでしょ」

「それが物語の筋書きならば」

「……私の居場所は、もう、ここしかないの」

「こうして、皆の未来のために散ることができること、誇りに思います」






オレがかかわった物語で。
悪役にふさわしかったヤツなんて、ひとりもいなかったよ。


「………。」



悪役のことなんて、物語で語られることはほとんどない。

こんな長い耳がなけりゃ、なんにも聞かずに済んだのにな。