RECORD

Eno.118 ルミア・ジーラの記録

昔の話(1)

私は、小さな街のはずれの孤児院で育った。

父も母も、顔も名前も分からない。
施設の人の話によると、私は生まれて間もない状態で毛布に包まれ、
籠に入れられて院の入口に置かれていたそうだ。

一緒に入っていたのは「Lmia(ルミア)」という文字が彫られた懐中時計一つだけ。
だから私はそう名付けられた。


でも、孤児院での生活は寂しくはなかった。
先生はやさしかったし、同じように親をなくして暮らす子が周りに沢山いたから。
お兄ちゃんと呼べるくらい尊敬して憧れる年上の男の子や、
私をお姉ちゃんと呼んでくれる弟分や妹分の子もできた。


本当の兄妹じゃないけれど、私はみんなといるのが心から楽しかった。