RECORD

Eno.599 亜久津 魔沙兎の記録

改造人間乱造世界の記録7

※人造実験等の非人道的行為の描写があります。
 苦手な人は閲覧を避けてください。






















電脳人間たちは、今での数十年、それから数年もお国のために働きました。
脳以外はもう機械の体ですが幸いだったのが外見は元のまま、機体も人間を模してたところ。
もう全部同じ姿で機械のマネキンのような見た目の量産型改造人間にされた人々と比べれば、
十分に恵まれている、と己に言い聞かせてきたからです。

ですがそうやって働いても我欲が過度に働くと処分される。
パセリックの一件で痛いほど身に染みた彼等はやがて静かに反旗を翻す機会を狙いました。
GPS機能が付いている事は把握しているので大勢で集まって、とはなかなかいかないものの
現在残っている中で、『世界』こと博士を除いた21の電脳人間の考えはほぼ一致していました。
この腐った戦争好きの未来科学国から亡命しよう、新たなる人生を送ろう。
改造された己の身と潰された人生と、お国への使命感や亡くなっていった人々への罪悪感等。
天秤に賭ければ、ほぼ全員が前者を大事だと感じる程度には「己」を取り戻していました。

ここからは第11席『正義』「ティセ」が主導し、21人でなんとか亡命を試みようと
あれこれ策を練り、普段は何食わぬ顔で戦場に出て。
そうやってソルジとパセリックが亡くなってからの数年を過ごし、ついに。
『ディアバイト』は終わりの時を告げるのです。