RECORD
Eno.276 リベレの記録















少女たちの笑い声が響いていた。
バイト百景 その4
「店長さん、遅いね」
「賭博ってそんな盛り上がることなんですかね」
「そういえば……
最近調子よさそうですけど、
観戦席で応援とかはしないんですか?」
「……」
「いや、言っておいてなんだけど
結構スプラッタもありますし、
画面越しの方がいいかもしれません。
今の話はなしで……」
「そうだね……興奮しすぎちゃうかも」
「いける口なんですね」
「血沸き肉躍るバトルはお話の華でしょ。
ちゃんとルールがあるんだし、
喧嘩でもないんだから、怖いことも平気」
「リベレが最後の奥義でこてんぱんに
されてる試合とかもよく見てるよ」
「読みが浅くて恥ずかしい……っっ」
「でも一度くらいは近くで応援に行きたいな。
リベレもその方が嬉しいよね?」
「まあ……。
でも無理はしてほしくはないです。
具合を悪くされたら嫌ですし」
「……リベレはどうして、
私にそんなに優しいのかな」
「似た者同士で、友達だからです。
それ以上に理由いりますか?
例えば、あなたの主人公だから、とか」
「……ううん、いらない。
友達のために、頑張りたいから」
「リベレが特別な試合をすることがあったら──。
私、頑張って応援に行くね。
お互いがお互いのファン、なんだもんね」
少女たちの笑い声が響いていた。