RECORD
Eno.61 ニーズヘッグの記録
起きたら忘れる夢
※えぐめの表現があります
夢。これは、機械の記憶に残ることのない、夢。
――――自分は、多くの魔物を狩ってきた。
守り神を偽る大蜘蛛、人をつくりかえ苗床とする魔蟲、巨大な巣を作り出す地竜の群れ。
粘性魔物、大蟷螂、動く死体、飛竜……
それに苦しめられている誰かがいるから、助けたいと剣を振るってきた。

感謝が欲しいわけではない。だから、「神を殺した」と石を投げられても、「マッチポンプできなくなる」と後ろ指をさされても、関係なかった。
石を投げたものがまた危機にさらされても、助ける。っそれが自分の役割で、やるべきことだから。
その日、世界龍が脅威であると知り、ある場所に侵攻しようとするその竜を討つべく自分は居た。

すぐ近くにはヒトの街があった。助けたこともある場所だった。
立地として危機に晒されやすい場所だ、仕方がない。そう思って、逃げ場のない人々を守ろうと、剣を抜いた。

どう、被害を出さずに世界龍を討つか。そう考え、踏み出した瞬間。

自分は、貫かれていた。
何に?世界龍の攻撃?いや、にしてはおかしい。
攻撃は背の方、刺さるは人工物。
なんだ。なんだ、これは。
誰が、誰が……!!
……背の方を向いて、理解した。

守るべきヒト達が、武器を自分に向けていた。
奴らは口々に言った。
「世界龍様に手を出すな」「化け物め」「おまえのせいで」。
あの龍は守護者などではない。おまえたちを蹂躙しようとしているんだ。だから討たなければ、みんな死んでしまう。
「おまえがいるから」「平和をかえせ」
自分のせいにしたいなら、好きなだけするといい。
けども、どうしてそこまで自分を、目の敵にする?
「さあ!あの邪悪な化け物を殺して、世界龍様を守ろう!!」
違う
あれはお前たちの守護者ではない
違う
あれは守るべきものではない
違う
そう、守るべきものではない
ピシ

守らなきゃ
どうして?
どう思われようとも。今までだって
あんな奴らを?
そうやってきたのだ。
感謝どころか、話も聞こうとしないのに?
自分は、それをしなければならない。
……本当に?

バキバキと音がする。
自分のなかで何かが砕け、這い出るような感覚がする。
変容していく。そうだ、奴らは、敵だ。
あの悪意の群れを一掃し、俺は蹂躙しなければならない。
そう、この、忌々しいヨルムンガルドごと!!!!

意識がぐちゃぐちゃになる。
ただ目の前の敵を殺さなければならない。そう考えてからの意識ははっきりしていない。
混濁する中、ぼやける意識。
――――自分は、何者だったっけ……?

だれかが、こちらを見ていた、きがする。
夢。これは、機械の記憶に残ることのない、夢。
――――自分は、多くの魔物を狩ってきた。
守り神を偽る大蜘蛛、人をつくりかえ苗床とする魔蟲、巨大な巣を作り出す地竜の群れ。
粘性魔物、大蟷螂、動く死体、飛竜……
それに苦しめられている誰かがいるから、助けたいと剣を振るってきた。

感謝が欲しいわけではない。だから、「神を殺した」と石を投げられても、「マッチポンプできなくなる」と後ろ指をさされても、関係なかった。
石を投げたものがまた危機にさらされても、助ける。っそれが自分の役割で、やるべきことだから。
その日、世界龍が脅威であると知り、ある場所に侵攻しようとするその竜を討つべく自分は居た。

すぐ近くにはヒトの街があった。助けたこともある場所だった。
立地として危機に晒されやすい場所だ、仕方がない。そう思って、逃げ場のない人々を守ろうと、剣を抜いた。

どう、被害を出さずに世界龍を討つか。そう考え、踏み出した瞬間。

自分は、貫かれていた。
何に?世界龍の攻撃?いや、にしてはおかしい。
攻撃は背の方、刺さるは人工物。
なんだ。なんだ、これは。
誰が、誰が……!!
……背の方を向いて、理解した。

守るべきヒト達が、武器を自分に向けていた。
奴らは口々に言った。
「世界龍様に手を出すな」「化け物め」「おまえのせいで」。
あの龍は守護者などではない。おまえたちを蹂躙しようとしているんだ。だから討たなければ、みんな死んでしまう。
「おまえがいるから」「平和をかえせ」
自分のせいにしたいなら、好きなだけするといい。
けども、どうしてそこまで自分を、目の敵にする?
「さあ!あの邪悪な化け物を殺して、世界龍様を守ろう!!」
違う
あれはお前たちの守護者ではない
違う
あれは守るべきものではない
違う
そう、守るべきものではない
ピシ

守らなきゃ
どうして?
どう思われようとも。今までだって
あんな奴らを?
そうやってきたのだ。
感謝どころか、話も聞こうとしないのに?
自分は、それをしなければならない。
……本当に?

バキバキと音がする。
自分のなかで何かが砕け、這い出るような感覚がする。
変容していく。そうだ、奴らは、敵だ。
あの悪意の群れを一掃し、俺は蹂躙しなければならない。
そう、この、忌々しいヨルムンガルドごと!!!!

意識がぐちゃぐちゃになる。
ただ目の前の敵を殺さなければならない。そう考えてからの意識ははっきりしていない。
混濁する中、ぼやける意識。
――――自分は、何者だったっけ……?

だれかが、こちらを見ていた、きがする。