RECORD
Eno.40 ルヴァール=カーディスの記録
記憶
晴れの日に
さんさんと輝く太陽の下で、収穫した野菜を二人で齧ってお義父さんに怒られて
雨の日に
二人して傘を忘れて慌てて帰ってきて玄関で笑い合って
曇りの日に
彼女の声と産声を聞いて涙で前が見えなくなって
雪の日に
はしゃぐ子どもと一緒になって雪を投げ合って
晴れの日に
親を亡くした妻と、祖父母を亡くした息子と、悲しみを分かち合って
曇りの日に
息子が苦手な野菜を美味しいと言ってくれて泣きそうになったのを妻に笑われて
晴れの日に
我が子の旅立ちを祝って
雨の日に
たまにはゆっくりしよう、と言ったそばから妻がボヤを起こして
曇りの日に
息子が唐突にお嫁さんを連れてきて
晴れの日に
かと思えば今度は孫を連れてきて
晴れの日に
家族揃って家の前で写真を撮ったとき、妻だけ目を瞑っていて大笑いして
雪の日に
妻が寝たきりになって
晴れの日に
それでも汗を流して働いて
晴れの日に
お互いに、笑顔で彼女を看取って
暫く天気も分からないくらいには引きこもったりもして
曇りの日に
彼女のためにも、とまた働いて
晴れの日に
息子らと孫娘が手伝いに来て、息子夫婦が野菜を齧ったのをちょぴっと叱って
雪の日に
孫娘にせがまれて、大きな大きな雪だるまを作って


雨の日
数えて八代目の息子にほんの少しだけ、思い出話をしてあげて
さんさんと輝く太陽の下で、収穫した野菜を二人で齧ってお義父さんに怒られて
雨の日に
二人して傘を忘れて慌てて帰ってきて玄関で笑い合って
曇りの日に
彼女の声と産声を聞いて涙で前が見えなくなって
雪の日に
はしゃぐ子どもと一緒になって雪を投げ合って
晴れの日に
親を亡くした妻と、祖父母を亡くした息子と、悲しみを分かち合って
曇りの日に
息子が苦手な野菜を美味しいと言ってくれて泣きそうになったのを妻に笑われて
晴れの日に
我が子の旅立ちを祝って
雨の日に
たまにはゆっくりしよう、と言ったそばから妻がボヤを起こして
曇りの日に
息子が唐突にお嫁さんを連れてきて
晴れの日に
かと思えば今度は孫を連れてきて
晴れの日に
家族揃って家の前で写真を撮ったとき、妻だけ目を瞑っていて大笑いして
雪の日に
妻が寝たきりになって
晴れの日に
それでも汗を流して働いて
晴れの日に
お互いに、笑顔で彼女を看取って
暫く天気も分からないくらいには引きこもったりもして
曇りの日に
彼女のためにも、とまた働いて
晴れの日に
息子らと孫娘が手伝いに来て、息子夫婦が野菜を齧ったのをちょぴっと叱って
雪の日に
孫娘にせがまれて、大きな大きな雪だるまを作って

「それからね……」

「……おっと、もうおやすみの時間だ。続きはまた明日ね。」
雨の日
数えて八代目の息子にほんの少しだけ、思い出話をしてあげて