RECORD

Eno.34 シャルティオの記録

【15 ウル・ザ・ブルーム】


 ニーズが僕に武器を作ってくれた。
 前に訓練場で出会った時、
 「任せろ」みたいなことを言ってたのは
 こういうことだったんだね。

 青く輝く美しい大鎌サイス
 ニーズはそれに、花咲く運命の泉ウル・ザ・ブルームと名付けたんだ。

 ウルズという泉、花のような僕の白髪。
 雨に咲き、泉を護る花に見えたんだ、って。
 とても綺麗な名前だった。
 僕の胸は、ぽかぽかしていた。

 その大鎌は羽根のように軽くて。
 非力な僕でも、楽々と振るうことが出来たんだ。

  ◇

 その大鎌には、何でもひとつ、
 好きな属性を付けられるという。

 悩んだ末に僕が選んだのは、水属性だった。
 この僕の中に流れる蝕毒の魔法はね、
 本来ならば清らかな水魔法であったはずなんだ。

 生まれ落ちる際に何かが歪んで間違って、
 僕はこんな毒を身体に宿すことになって。
 水魔法への憧れがありました。
 もしもそれを使えるようになったのなら。

 そしてその大鎌には、水属性が付与されたんだ。
 試しにやってみろと言われ、僕は大鎌を手に取った。

「────!」


 イメージしろ。
 “アンダルシア”の魔法は、想像力だ!

 清らかな水の流れがひとすじ。
 そして僕は、水の魔法を使えるようになりました。
 諦めていたのに、こんなもの。
 出来損ないと呼ばれた僕でも、水の魔法が。

 この日のことを、忘れない。