RECORD

Eno.57 テル・メルの記録

*密会

「俺は」「何が」「したいんだろ」


*上手く投げられない言葉
*定まらない目的

「……」「何を」「すべき」「なんだろ」


*理由なき感情、理由なき衝動
*寒気がする、まるで迷子のようだ

「友達」「妹」「劇場主」
「……」「何を」「期待してるの?」「みんな」


*噛み合わない気がした

「そうだね、欲と役割を重ね続けるのは無理がある。
 子供のわがままは、職場に持ち込んではいけないもの」

「……ッ!?」


「ふふ、驚きすぎ。
 久しぶりだね、絶叫の種」

「……」「ゾフ!」「久しぶりだなっ」


*ゾフ
*どこかでお世話になった名前なのだろう
*不意打ち気味に発射されたテルミサイルは
*見事に回避され頭からソファに突っ込む

「……でも」「なんでここに?」


「そんなのどうでもいいかな。
 薬の調子はどう?」

「……」


*薬
*信じてはならないものを、見分けるための薬飴
*きゅんとすっぱいけど、この脚を止めてくれる魔法の瞳
*ああそうだ
*本来時間をかけて学ぶべきもの
*それはあまりにも、幼い心には
黙ろうか
*早す____

「……?」


「こっちの話。
 さて、お薬だけど……見たところ、ちゃんと効いてるみたいだね。
 でももう要らないのかな。
 全部の矢印を自分に向けちゃうなんて」

「……」「こっちまで来ちゃえば」「おにいちゃんが」「守ってくれるから」


「あ、そう。
 じゃあこれはもういいか」

「……?」


「さて。

 またもお悩みの世界の種ワールドツリー
 次なるお薬、試してみない?

 これはおまじない。
 気づいてはいけないものを、隠してくれる薬飴。
 とろりと甘くて、君を安心させてくれる魔法の瞳。


 今回もひとつだけ、サービスしてあげる。
 絶叫の種、僕は君の支援者だからね」


「気づいては」「いけないものを……」


「……」


「少し、考えさせて」



「あ、そう。
 じゃあまた今度。
 心を決めたら名前を呼んで。

 いつでも来てあげる。
 いつでも味方になってあげる」

「……」「ありがと」


「じゃ、また」

*______
*__……
*時間が止まったような静寂が、晴れる。











































 ☆彡

「覗き見とは感心しないね」