RECORD
Eno.253 クァリの記録
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――以降は焼け焦げていて読めない。
◇
「――はっはっは。あいつも偉くなったものだな。知り合いかって?私の教え子だとも」
「教え子といえば、耳長が教えを請いに来た事もあったね」
「本当さ。……まあ確かに、肌も髪も灰色の、やたら人懐っこい妙な奴だったがね」
「うむ。基礎はちゃあんと知っていたし、術師会の中堅に並ぶ程度の知識はあったんじゃなかろうか?その上で私の話も聞きたいってね」
「それがだ。高慢ちきな耳長どもと違って、えらく素直に話を聞いてくれるものだから」
「……まさにそうなんだよ。あの姿勢、他の生徒にも見習ってほしかったものだ」
「そういえば、やたら古典期の学説に執着していたな……何の説だったか」
「ああ、思い出した。燃素説だ」
「……そう、まさしくそれだ。未だ科学と神秘が混在していた時代の。研究史について触れたときに、えらく食いついていたな」
「いや、そこまでは知らんな。あの耳長の……哲学、あるいは人生観か?その類と重ね合わせているように見えたが」
「はっはっは。解るわけがなかろう。私の専門は錬金術だというのに」
「まあでも、こうして時間を潰すには丁度いい与太話だったろう?」
「――さて。愛しい妻と娘には、いつになったら会えるのかね」
手配書
アル██ト・██ルベック
重█な倫理違█
逃走援█
殺人█疑█
妻█████と共に逃███
――以降は焼け焦げていて読めない。
◇
「――はっはっは。あいつも偉くなったものだな。知り合いかって?私の教え子だとも」
「教え子といえば、耳長が教えを請いに来た事もあったね」
「本当さ。……まあ確かに、肌も髪も灰色の、やたら人懐っこい妙な奴だったがね」
「うむ。基礎はちゃあんと知っていたし、術師会の中堅に並ぶ程度の知識はあったんじゃなかろうか?その上で私の話も聞きたいってね」
「それがだ。高慢ちきな耳長どもと違って、えらく素直に話を聞いてくれるものだから」
「……まさにそうなんだよ。あの姿勢、他の生徒にも見習ってほしかったものだ」
「そういえば、やたら古典期の学説に執着していたな……何の説だったか」
「ああ、思い出した。燃素説だ」
「……そう、まさしくそれだ。未だ科学と神秘が混在していた時代の。研究史について触れたときに、えらく食いついていたな」
「いや、そこまでは知らんな。あの耳長の……哲学、あるいは人生観か?その類と重ね合わせているように見えたが」
「はっはっは。解るわけがなかろう。私の専門は錬金術だというのに」
「まあでも、こうして時間を潰すには丁度いい与太話だったろう?」
「――さて。愛しい妻と娘には、いつになったら会えるのかね」