RECORD

Eno.456 雛鳥の記録

からん、からん、

何かを引き摺るような音がする。






「そういや最近」
「繁華街の裏にある路地で奇妙な"モノ"が現れるだとか」


からん、からん、


「前々から、何かと物騒だったもんなぁ」
「で」
「何が"いる"って?」


からん、からん、


「デケェ得物を引き摺った……女が現れんだよ。」
■■■■■規制用語?」
「バッカ、そんなありふれた・・・・・モンじゃねぇって!」
「だって路地で女って言えば…なぁ?」


からん、からん、


「前は"スティレット使いの少女"の噂が流れてただろ?
今じゃ立派なウェポンマスターだけど…そいつとは違ってさ」
「どこぞで亡くなった女の霊がとか…時折聞こえる"声"が、子を失くした母親の亡霊みたいだとか…」


からん、からん、


「何が怖いって、それがさ、」


からん、





両目から真っ赤な花が咲いてるってさ

「血を吸ったような、赤い花が…さ」






■■■■■愛しき子







路地の何処かで、花が堕ちている。