RECORD

Eno.89 ニヴェウス・ラ・カンパーナの記録

旅立ちへ向けて

 工房の片隅――ではなく、ガレージの一等席。
昼夜問わずハンマーを振るい、鉄を溶接をし、我を忘れて冶金に励む青年が居た。

 吹き出る汗を拭いつつ、ふうと一息を入れる。
ここ数日の集大成は確実に形をなしてきた。

「――ふぅ 骨格はできたな」



「問題はここからだ」



 間に合わせる。絶対に。