RECORD
Eno.8 スフェーンの記録
悪役が、好き。
個人の趣味嗜好が貶される街ではないから、それを明言したところで、へー、変わってるね、で終わっていた。
貶された果てに待っているのは厳格な『Belka/Strelka』による重罰だ。
『Belka/Strelka』は必要以上の晒しを許さず、必要以上の暴力を許さず、必要以上の人権損害を許さない。
喧嘩も引っ掻く程度まで。それ以上は必要以上と判断する。
キャットファイトもかわいいもので。
だから、間違ったものは取り除かれている。
正しく一定にしかならないような都市の中で、描かれた天井を見上げている。
個性までは取り除かれていない。
職業はやりたいことを選択できるだろうし、信号と学業の二つの学びには、得意不得意がやっぱりある。
ある一定のレベルまで確実に知能があるだけであって、それ以上のびる・伸びないは人それぞれだった。
そういう、個人。
趣味嗜好は否定されることなく、持ち続けている。
俺もそうだった。
悪役が好き、というか、悪が好きなわけではなかった。
ただ、滅多に生み出されない作品達の中で、生身の人間が四角い箱の中踊っている。
正しいことを主人公は叫んで。
バカな回では馬鹿騒ぎして。
真面目な回をみて次の回が怖くなる。
胸躍るヒーロー達。
よりも、悪役の動きばかり見ていた。
いつも鬱屈とした顔で平和の邪魔をして。
けれども、彼らより慣れたように技を出して猛威を払っている。
ド派手なエフェクトだった。
それだけで強者だと演出されているような。
自分は氷を扱う男性キャラクターが好きで、その人の技の動きやセリフなんかを真似して見せて。
親に苦笑いされながら、ヒーローの役をやってもらっていた。
友人同士でそういうごっこ遊び、数回だけしたことがあるけれど。
悪役を望むのは俺ばかり。
ハロームってかわってるねー、でくすくす笑われて終わりで。
自分の好きは大切にされていた。
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なんて。
それだけの憧れで、正しいのはヒーローで。
ぶっ飛ばされるのも仕方のないことだとは思っていた。
そう言う話なんだろう。
勧善懲悪。けれどもあとくされなくて気持ちの良い。
単純な話であるけど、最終話には筋の通ってない悪側が必ず成敗される。
物語において、何も間違ったことはなく。
けれどやっぱり、戦いのシーンは悪役側が好きだった。
◇
さて。
特制意外にも好きなものがあって。
それが料理だったわけ。
氷の能力を使って冷凍を。
できたらどれだけ面白かったかな。料理。
Record ルチル:4
悪役が、好き。
個人の趣味嗜好が貶される街ではないから、それを明言したところで、へー、変わってるね、で終わっていた。
貶された果てに待っているのは厳格な『Belka/Strelka』による重罰だ。
『Belka/Strelka』は必要以上の晒しを許さず、必要以上の暴力を許さず、必要以上の人権損害を許さない。
喧嘩も引っ掻く程度まで。それ以上は必要以上と判断する。
キャットファイトもかわいいもので。
だから、間違ったものは取り除かれている。
正しく一定にしかならないような都市の中で、描かれた天井を見上げている。
個性までは取り除かれていない。
職業はやりたいことを選択できるだろうし、信号と学業の二つの学びには、得意不得意がやっぱりある。
ある一定のレベルまで確実に知能があるだけであって、それ以上のびる・伸びないは人それぞれだった。
そういう、個人。
趣味嗜好は否定されることなく、持ち続けている。
俺もそうだった。
悪役が好き、というか、悪が好きなわけではなかった。
ただ、滅多に生み出されない作品達の中で、生身の人間が四角い箱の中踊っている。
正しいことを主人公は叫んで。
バカな回では馬鹿騒ぎして。
真面目な回をみて次の回が怖くなる。
胸躍るヒーロー達。
よりも、悪役の動きばかり見ていた。
いつも鬱屈とした顔で平和の邪魔をして。
けれども、彼らより慣れたように技を出して猛威を払っている。
ド派手なエフェクトだった。
それだけで強者だと演出されているような。
自分は氷を扱う男性キャラクターが好きで、その人の技の動きやセリフなんかを真似して見せて。
親に苦笑いされながら、ヒーローの役をやってもらっていた。
友人同士でそういうごっこ遊び、数回だけしたことがあるけれど。
悪役を望むのは俺ばかり。
ハロームってかわってるねー、でくすくす笑われて終わりで。
自分の好きは大切にされていた。
「あんな風にずばって、手のひらから氷が出たらすっげー面白いよな」
なんて。
それだけの憧れで、正しいのはヒーローで。
ぶっ飛ばされるのも仕方のないことだとは思っていた。
そう言う話なんだろう。
勧善懲悪。けれどもあとくされなくて気持ちの良い。
単純な話であるけど、最終話には筋の通ってない悪側が必ず成敗される。
物語において、何も間違ったことはなく。
けれどやっぱり、戦いのシーンは悪役側が好きだった。
◇
さて。
特制意外にも好きなものがあって。
それが料理だったわけ。
氷の能力を使って冷凍を。
できたらどれだけ面白かったかな。料理。