RECORD

Eno.751 クラウスの記録

無題

 
 
 
紫紺シコンに頼まれた"仕事"を、手伝う事にした。
めったに俺に頼み事なんてしてこない"知人"からの頼みな上に、
その理由に、異論を唱える気も一切なかったから。

"仕事"の中身も至極簡単。
あいつが今所属している国の"革命軍"側に傭兵として契約をし、
無駄に大技使って"目印"になる事。

その"目印"を元に、あいつが"主"を逃がす道を探すという、ただそれだけ。

そして、最後の仕上げとして、"主"を"側近"が連れて国外へと逃げるその最中に、
紫紺シコンと盛大に"遊ぶ"という、"仕事"だ。

"遊び"自体は良くやっていた事だが、
今回は「せっかくだから、ついでに私の夢もかなえて?」と頼まれた。

だから、俺は全力であいつと"ころしあった"。

背後の、少し離れたところで怯えて見ている"革命軍"の事も何もかも気にせず、
ただ盛大に、全力で、思い切り。


――……それが、よくなかった。


俺の剣が、あいつの胸を貫き、さぁ、後は最後の――と思った、その瞬間

「……っ、クラウス!!うしろ!!」



突然、紫紺シコンが叫ぶと同時に


心臓が、背中から、何かに貫かれた


「……、ぁ……?」





更にもう一撃。
追い打ちをかける様に、腹や、首にも、同じ衝撃が幾度も走る。


何事か、と何とか首を振り向かせ
術式を展開している"革命軍"が視界に入った瞬間



頭に衝撃をうけ、"俺"の意識は、途絶えた




「――なんで、"契約"を、破ったんだ……?」