RECORD
Eno.152 プラティナの記録
──その日 夢を見た。
『おいで、プラティナ』
わたしは、その人の事が大好きだった。
手を伸ばして、いつも優しく撫でてくれた。
『こら、ダメだって言ってるでしょ』
時に怒られた。
黒い獣の手は、ちからが強いから。
だから、この手で掴んではいけないと 強く心に刻んだのだ。
『だめですよ、プラティナ』
『おまえの手は、握って、潰してしまうから』
その声が示す事が、わたしにとっての絶対だった。
・・・・
ご主人様の、揺れる 黒くて、長い。二つに分かれた髪が好きだった。
悪い事を嗜められる時は。
ご主人様がいつも手にしていたそれで、そっと頭を小突かれた。
赤い装丁の、分厚い──
──
夢
──その日 夢を見た。
『おいで、プラティナ』
わたしは、その人の事が大好きだった。
手を伸ばして、いつも優しく撫でてくれた。
『こら、ダメだって言ってるでしょ』
時に怒られた。
黒い獣の手は、ちからが強いから。
だから、この手で掴んではいけないと 強く心に刻んだのだ。
『だめですよ、プラティナ』
『おまえの手は、握って、潰してしまうから』
その声が示す事が、わたしにとっての絶対だった。
・・・・
ご主人様の、揺れる 黒くて、長い。二つに分かれた髪が好きだった。
悪い事を嗜められる時は。
ご主人様がいつも手にしていたそれで、そっと頭を小突かれた。
赤い装丁の、分厚い──
──