RECORD
Eno.8 スフェーンの記録
EP.26
──体が痛え──
それはそうな話だった。
だって体捻じ曲がったのを回復のなんかで無理やり早く治したし…
想定通り。
予定調和。
予定はボコボコに崩されているのだが。
…
予定はぼこぼこだった。
誰か個人に使うべきではない、と思っている。
もっとすごいものを変えられる可能性のある力だ。
世界一つ、星ひとつ。
自分の身と引き換えに、そのチャンスが生まれている。
あの閉塞的世界を変えるにはそれしかなかった。
別に変えなくてもよかったのかも知れない。
変えなかった世界は、きっと今まで通りにすすんでいるのだろう。
それをわざわざヒビ入れてしまうほうが、かなしむひとがふえるの、だろうけど。
それでも泣いてる人がいるなら、そのためにいくらでも立ち上がって、助けになるために走れそうだった。
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──きみに。
君に止められている。
そんな可能性の目を、君に向けて変えている。
確実な目回しを。
体も持った目回しを。
君と生きている。</small>
子供の夢から、冷めたような心地でいる。
大きな夢を恥ずかしげなく主張できる年齢はとうの昔に過ぎ去っていて。
そんな不安定より、安定と安心を求める。
それが現実に息をしていることに対して、冒険心を捨てている。
全て平たく若気の至りで処理をされて置いてきぼりになる。
のが、ふつうなんだろう。
それから自分が目覚めるのが、随分と遅くなってしまっただけ。
夢見ていた時間は悪い時間だったとは思わない。
あの時間が嘘ぶいていた瞬間だとしてしまったら、そんなに寂しいことはないから。
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夢からは覚めている。子供の夢は、砂上の楼閣と化す。
今隣にいて。
過去のものでも、未来のものでもない。
ただ、現在の時間。
自分の腕で抱き締めれば、すっぽりと入ってしまう。
君のそばにいてあげたかった。
きみのそばにいたいとおもった。
どれだけこれで死んだ仲間や先人に恨まれようと。
呪われようと。
これが、正しいと信じている。
多分、知ってる3人に限っては。
仕方ないなって許してくれないかな。
どうかな。どうだろうな。
君たちの幸福を俺は祈っていて。
祈ったから、願ったから、頑張ろうと誓ったから。
だからそのために頑張って働いていた。
同じぐらい、君たちも多分、思っててくれてたのだと。いま、やっと、気が付いた、気がする。
死なないで、欲しかったのかも、しれんな、俺に。
確かめる術のないことだ。
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瞼の裏に、やっぱり、君と、彼らが、喫茶店で過ごしている様子が染み入って、生まれていた。
今は。
目を覚まして。
今は、君と未来を歩きたい。
たくさんしあわせをちょうだいねっていわれているから。
どうしようもなく短い人生を、君にあげている。
短い人生だけど。
それを使い果たすまで、君の幸福のために走ろう。
それを使い果たしても、人好きの君が仲良くするのを絶えないように。
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それを捻じ曲げている。
大切な人のために、戦えて、変えられて、ありがとうって言われて。
生まれてきてくれてありがとうって言われて。
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──ここにいて、よかった。
ここで、よかった。
自分の存在を認識して。
自分が君に言葉を紡いでいる。
救われているし、自分がここにいるのだと思えて、苦しくなった。
「………」
「君が生まれてきてくれて本当によかった」
どれだけ辛い目にあっても。
その無垢と優しさをを失わないで。
ここまで生きていてくれてありがとう。
運命のような強い結びつきとは到底いえない。
演劇のお話のように劇的なものではないのかも知れないけれど。
それでもどうか、最後の時まで。
「かわいいひと」
「俺だけの、女の子」
だけなんて言い方は嫌いだけどね。
自分は風がふけばとんでくくらいの自己でいる。
薄っぺらくて、軽くて、いない。
だから、誰のためにでも働けるし、みんなの自分でいられるのだと。
独占欲はかなり薄くて。
嫉妬もほとんど、このあと持つことはない。
それでも、いまだけは、だけって言いたかった。
俺だけの女の子。
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それはそうな話だった。
だって体捻じ曲がったのを回復のなんかで無理やり早く治したし…
想定通り。
予定調和。
予定はボコボコに崩されているのだが。
…
予定はぼこぼこだった。
誰か個人に使うべきではない、と思っている。
もっとすごいものを変えられる可能性のある力だ。
世界一つ、星ひとつ。
自分の身と引き換えに、そのチャンスが生まれている。
あの閉塞的世界を変えるにはそれしかなかった。
別に変えなくてもよかったのかも知れない。
変えなかった世界は、きっと今まで通りにすすんでいるのだろう。
それをわざわざヒビ入れてしまうほうが、かなしむひとがふえるの、だろうけど。
それでも泣いてる人がいるなら、そのためにいくらでも立ち上がって、助けになるために走れそうだった。
「……」
</i>
──きみに。
君に止められている。
そんな可能性の目を、君に向けて変えている。
確実な目回しを。
体も持った目回しを。
君と生きている。</small>
子供の夢から、冷めたような心地でいる。
大きな夢を恥ずかしげなく主張できる年齢はとうの昔に過ぎ去っていて。
そんな不安定より、安定と安心を求める。
それが現実に息をしていることに対して、冒険心を捨てている。
全て平たく若気の至りで処理をされて置いてきぼりになる。
のが、ふつうなんだろう。
それから自分が目覚めるのが、随分と遅くなってしまっただけ。
夢見ていた時間は悪い時間だったとは思わない。
あの時間が嘘ぶいていた瞬間だとしてしまったら、そんなに寂しいことはないから。
「……」
夢からは覚めている。子供の夢は、砂上の楼閣と化す。
今隣にいて。
過去のものでも、未来のものでもない。
ただ、現在の時間。
自分の腕で抱き締めれば、すっぽりと入ってしまう。
君のそばにいてあげたかった。
きみのそばにいたいとおもった。
どれだけこれで死んだ仲間や先人に恨まれようと。
呪われようと。
これが、正しいと信じている。
多分、知ってる3人に限っては。
仕方ないなって許してくれないかな。
どうかな。どうだろうな。
君たちの幸福を俺は祈っていて。
祈ったから、願ったから、頑張ろうと誓ったから。
だからそのために頑張って働いていた。
同じぐらい、君たちも多分、思っててくれてたのだと。いま、やっと、気が付いた、気がする。
死なないで、欲しかったのかも、しれんな、俺に。
確かめる術のないことだ。
「……」
「…………」
瞼の裏に、やっぱり、君と、彼らが、喫茶店で過ごしている様子が染み入って、生まれていた。
今は。
目を覚まして。
今は、君と未来を歩きたい。
たくさんしあわせをちょうだいねっていわれているから。
どうしようもなく短い人生を、君にあげている。
短い人生だけど。
それを使い果たすまで、君の幸福のために走ろう。
それを使い果たしても、人好きの君が仲良くするのを絶えないように。
「食事は常あるものだから」
それを捻じ曲げている。
大切な人のために、戦えて、変えられて、ありがとうって言われて。
生まれてきてくれてありがとうって言われて。
「……」
「やっと自分がわかる気がして、自分の輪郭が浮かび上がって」
──ここにいて、よかった。
ここで、よかった。
自分の存在を認識して。
自分が君に言葉を紡いでいる。
救われているし、自分がここにいるのだと思えて、苦しくなった。
「………」
「君が生まれてきてくれて本当によかった」
どれだけ辛い目にあっても。
その無垢と優しさをを失わないで。
ここまで生きていてくれてありがとう。
運命のような強い結びつきとは到底いえない。
演劇のお話のように劇的なものではないのかも知れないけれど。
それでもどうか、最後の時まで。
「かわいいひと」
「俺だけの、女の子」
だけなんて言い方は嫌いだけどね。
自分は風がふけばとんでくくらいの自己でいる。
薄っぺらくて、軽くて、いない。
だから、誰のためにでも働けるし、みんなの自分でいられるのだと。
独占欲はかなり薄くて。
嫉妬もほとんど、このあと持つことはない。
それでも、いまだけは、だけって言いたかった。
俺だけの女の子。
「好きだよ」