RECORD

Eno.169 マレオンの記録

えいゆうのものがたり

昔々、とある国で、生まれつきかおのない子どもが生まれました。
その子どもは、かおがないせいでいつもいじめられていました。
けれども子どもは、べんきょうをよくして、本をたくさん読みました。

やがて、子どもがおとなになると、国でせんそうがおきました。
おとなになった子どもは、たいほうをそうさしててきをやっつけました。
たくさんべんきょうをして、さんすうがとくいだったので、たいほうがどこにあたるか、よくわかっていたのです。
たくさんのてきをやっつけて、おとなになった子どもはえらくなりました。いじめていた人たちはいなくなりました。

こうしておとなになった子どもは、たくさんのてきをやっつけたことで、こうていという、王さまよりもえらい人になりました。
こうていは、みんなにじゆうとびょうどうを国のやくそくにすることにしました。
みんな、じぶんとおなじようにいじめられないように、てにくさりをつけている人がいなくなるように、とねがいました。
そうして、こうていはえいゆうになりました。

それからやがて、えいゆうはみんなにおしまれてなくなりました。
それから長いときが立ちました。国はまた、せんそうがおきるようになりました。
国の人びとは、えいゆうがまたくることをのぞみました。
あるとき、えいゆうのおはかが空っぽになっていました。
みんなのねがいがかなって、えいゆうがよみがえったのだと、国の人びとは信じました。

しかし、えいゆうは国にすがたをあらわすことはありませんでした。
そのころから、国では子どもたちを中心に、すがたをけしてしまうじけんがたくさんおこりました。
国の人びとは、きっと、天国にいる神さまが、ゆうしゅうなえいゆうがてんごくにきたのに、また国にもどったことをうらやんで、いじわるをしているのだと考えました。
それでも、国の人びとは、えいゆうが戻ってくることを信じていました。

やがて、えいゆうはもどらないまませんそうがおわると、みんなはかんがえました。
えいゆうは、みんなの心の中にいるんだと。
だから、せんそうもおわらせることができたんだ。
すがたをけした子どもたちは、いうことをきかない子どもで、おしおきだったんだ。
こうして、えいゆうは世界の果てで、みんなのことをよく見ているのだと、伝えられているのです。